私らしく生きる 50代からの大人世代へ

記事ランキング マンガ 連載・特集

【90代・樋口恵子さん】高齢者の生活費の現状とは?「あれやこれや、本当に、老いるとはお金がかかるものですね」

公開日

更新日

樋口恵子

耳が遠くなる、ものが見えにくくなる、つまづきやすくなる……、そんな過ごしにくさをサポートするためには、何かとお金がかかるようです。90代の評論家の樋口恵子さんは、どうしていらっしゃるのでしょう。話題の書籍『老いの地平線 91歳自信をもってボケてます』から、樋口さんにお話しいただきます。

▼※2023年10月2日に配信した記事を再編集しています▼

▼前回記事はこちら▼

>>【90代・樋口恵子さん】「これほど面白いものはない」と毎日欠かさず読んでいるものとは?

老いにはお金がかかります

老いはいつ、どういう形でやってくるかわかりません。心配してもしょうがないから、そのときが来たら「来た!」と思うしかないのです。私はあまり嘆かずに、何とか自分を使いこなそうと思っています。

私も少しだけ耳が遠くなり、補聴器のお世話になっていますが、娘からは補聴器の使い方が下手だと言われて、毎日のようにけんかをしております。

耳鼻科では「重症ではないですね」と言われたのですが、高齢社会をよくする女性の会(※)の小田原大会に向けて、相手の話が聞こえないと困るからと思って、自ら補聴器を作ったのです。

これが高いのよ。落としたら大変です。

安いものだと雑音が入ってしまうらしいけれど、私が買ったのはそこそこいいものでしたから、すごくクリアに聞こえます。

私は読売新聞のコラム「人生案内」の回答者を長年務めていますが、「おばあちゃんに『補聴器をつけて』と頼みたいけれど、頑としてつけてくれません」という相談も寄せられました。

高齢者のいる家族内では、聴力にまつわるコミュニケーションがいちばん早くダメになるようです。一般に視力よりも早くダメになるのが聴力なのです。

どうやら安い補聴器では雑音が入ってしまうようです。それが不快で、二度と補聴器をつけなくなってしまい、家族が困っちゃう......。

もう少しお金を出せば雑音を抑えてくれるし、もっといいものなら自分の聴力の範囲に合わせて、相手の発する子音が聞こえにくくなるように調節もしてくれるとか。結局、快適さを求めれば高額になるのです。

ことほどさように、老いにはお金がかかります。補聴器も眼鏡も保険適用外なので自費です。

※高齢社会をよくする女性の会
樋口さんが理事長を務めるNPO法人。1983年設立、2005年にNPO法人化。 

悩みのある人、必見! PR

50代からのデリケートゾーンのトラブルが、トイレでケアできるって本当?

50代からのデリケートゾーンのトラブルが、トイレでケアできるって本当?

かゆみやにおいなど、デリケートゾーンのトラブルは家族や友人にも相談しづらく悩ましいもの。そんな悩み対策に、トイレのビデが有効だということ、ご存知でしたか? その理由やおすすめのトイレについて、詳しくご紹介します。

詳細はこちら

PICK UP 編集部ピックアップ