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フィンガー5をやめて電気屋の営業マンへ。19歳のアキラ、極貧生活に【晃さんのターニングポイント#4】

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植田晴美

キャベツにマヨネーズをつけて食べる極貧状態! 困っているときに、必ず助けてくれる人が現れる

——「トップスターだったのに、玄関先で歌うのはちょっと恥ずかしい」と思ったりは?

いや、それどころじゃないもん。極限状態だったからさ。冷蔵庫開けても中に入っているのはキャベツだけ。それにマヨネーズかけて食べるような生活だったから。うん、もう底辺中の底辺だったから、開き直るしかなかった。

——晃さんにそんな時代があったなんて、驚きです。厳しい状況の中で、心が折れたりする瞬間は?

折れましたよ! でも底辺まで来たら、もうあとは上がるしかないわけでしょ。職場の先輩に殴られたこともあるけれど、殴り返したりはしなかった。

そのときもなぜ殴られたのか、わからないんだよね。伝票の書き方とか何かボクが間違ったことをしたのかもしれないし、たまたま先輩の気に障るようなことがあったのかもしれないけど、理由は全然わからない。でもケンカはしない。ボク、力ないしね(笑)。

「ケンカするとスッキリするかもしらんけど、ガマンするエネルギーのほうが強いんだよ」「どんなにボコボコにされても、目だけは絶対死ぬな」と、うちのとおやじから言われていたから、それだけは守っていたね。

極端なんだよね、ボクって。でもね、困ったときに、必ず助けてくれる人が現れるんですよ。ガリガリにやせ細っていたときに「開き直れ」ってごはん食べさせてくれた沖縄の人もそうだし、歌が売れないから沖縄に帰ろうって思っていたときに出会ったディレクターもそう。彼はボクに歌い方の神髄を教えてくれたし、ありがたいよね。

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