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「森のくまさん」防犯ベル炸裂!和平と千明、ついに“あの距離”に変化?【続続・最後から二番目の恋】第5話レビュー

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柚野木

成瀬と和平、千明の三者がつながるのは……

さて、新しい出会いは若者だけの特権ではない。新たな出会いといえば、和平とこの人とのやりとりについてはあきれながらも、気になってしまう。そう、「未亡人」の早田律子(石田ひかり)だ。

初登場のシーンからその一挙一動がオーバーで、「くらちゃーん」となれなれしく呼んでくる様子にも面食らうが、ここへきて、ようやくその背景が見えてきた。律子はとことん真面目な人だった。

若くに結婚して専業主婦となり、夫とともにカナダ、オーストラリア、マレーシア、シンガポールと住まいを転々とし、長きにわたり不妊治療を続けた律子。結局、二人の間に子どもはできなかったが、夫の「子どもがいない人生を楽しむことにシフトしよう」という言葉に救われた。そして自分の人生の選択は間違っていなかったと思うまでになった。

ところが……半年前に夫が亡くなり、実は夫には愛人との間に4人(!)の子がいたことが判明。

そのようなわけで、律子は亡き夫のことを「クソ野郎」と呼び、自分なりの復讐を企てようとしている。

これまでの人生を振り返ると、自分はいつも正しい判断をしようとして、考え抜いて行動してきた結果がこれ(夫の裏切り)だった。そうであるならば、いっそこれまでの自分を壊すことが夫への復讐になる、と律子は考えている。ただ、根が真面目なので、その思いが空回りして「誤作動を起こしているみたい」な言動になるらしい。

と、ここまでの経緯や心情を正直に和平に語り、いつもどおり誘い文句をふっかけてきて、律子はすっきりとしている様子なのだが、和平は当然のごとく戸惑いを隠せない。

またもやユニークなタイプの未亡人との縁ができた和平だが、このように彼がモテる理由については、飲み友だちとなった成瀬(三浦友和)からは、男やもめとして一人で生きる強さも潔さもないのが周りに伝わって、「となりが空いている」のが見えちゃっているからではないか、と分析される。

さてこの成瀬と和平、そして千明の三者がつながるのは時間の問題だが、和平と千明の二人の展開においては、今回は「森のくまさん」の防犯ベルが大活躍であった。和平の提案で設置された、かわいいくまさんのスイッチ。いつの日か、猫じゃなくて、ほんとに千明からの「いいから、ちょっと来て」サインのコールがあるだろうか……。

そして今回ゲスト出演者として柳沢慎吾が登場したこと、わずかな時間だったが中井貴一との共演が実現したことに歓喜した人は少なくないと思う。『ふぞろいな林檎たち』の面々も、ぜひともファンキーな人生を謳歌していてほしい!

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