15年の結婚生活にピリオド。【宮川一朗太さんのターニングポイント#3】シングルファザーとして娘2人と交わした約束とは?
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今年5月放送の「徹子の部屋」(テレビ朝日)で、末期がんの元奥様を、長女とともに自宅で看取ったと語った宮川一朗太さん。結婚は23歳のときで、結婚生活は15年。中学生のお嬢さん二人を男手ひとつで育てることになったのですが、お子さんとの約束で、離婚の事実は伏せていたそうです。第3回は、仕事と家事、育児に奮闘していた日々について。
▼前回はこちら▼
>>がん末期の元妻を自宅で看取った【宮川一朗太さんのターニングポイント#2】80年代アイドル雑誌でチェッカーズに次ぐ2位に!23歳で父親になる長女15歳、次女13歳、思春期真っ只中の二人のワンオペ育児
——2013年の秋に、離婚されていたことを公表されたんですね。
性格の不一致というのでしょうか、離婚したのが2005年、娘たちはまだ中学生でした。何度も話し合って、僕が責任を持って2人を育てることになりました。
周りから色々言われたくないという娘たちの気持ちも尊重して、二人が成人するまでは離婚を公表しない、と約束したんです。この仕事をしていて、離婚の事実を明かさないのはどうかという葛藤もありましたが、やはり子どもを傷つけることだけは避けようと。
それから8年、役者として大きな転機となった、TBSドラマ『半沢直樹』で半沢をいじめる銀行の副支店長役の出演のあと、次女も成人したので、娘たちと相談した上で離婚のことを初めて公の場で話しました。「まいった話」を披露するバラエティ番組の中で、シングルファザーとしての苦労話などを交えて話したら、司会のくりぃむしちゅーさんが、他の出演者に比べて話題が重すぎると(笑)。でも上手にいじっていただいて、良い形で表に出すことができたと思います。
——長い間、よくお嬢さんたちとの約束を守り通されましたね。
離婚のことを近所の人にも話していなかったので、スーパーの袋などを下げて歩いていると「まあ、(家事を手伝って)良いご主人ね」などと言われるくらい、本当に誰にも言っていなくて。
誰にも言わないということは、誰にも手伝ってもらえないということなんですよね。朝、子どもを起こしてごはんを食べさせて学校へ送り出す、洗濯、掃除、自分のごはんはどうするんだっけ? 仕事のセリフも覚えなきゃ。そんなことをしているうちにもう子どもたちが帰宅して、夕食の献立はどうする? となり、1日が暮れていくんです。家事と仕事、ひとりでなかなか大変な数年間でしたね。
——難しい時期のお嬢さんたちを男手ひとつで。想像するだけでも大変そうですが。
やはり反抗期は苦労しましたよ。もちろん洗濯物はお父さんとは別で、話そうとしてもこちらの言うことはほとんど無視ですからね(笑)。
それでもこれはシングルかどうか関係なく、思春期につきものな問題なので、周りの友達にアドバイスを求めながら、無理にこじ開けようとはしませんでした。
食事を作って、清潔な環境を与えて、無事であることを確認して、と、できることをして、淡々と日々を過ごす感じでしたね。
——お嬢さんたち、その後はどのような感じですか?
そんな二人も、それぞれ高3くらいから、霧の中にうっすらと姿が見えるような感じで、反抗期の刺々しさが薄れていって、今ではよく話す良い関係です。
次女は結婚式前夜にLINEでメッセージをくれたんですが、「今までしてくれたこと、がまんしてくれたこと、本当にありがとう。パパの子どもに生まれて来ることができて本当によかったです」というようなことを長い文章で綴ってくれました。
