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【ガーデニング】夏に植えて秋にすぐ咲かせる、球根の花[8選]

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光武俊子

球根といえばチューリップやムスカリなど、秋に植えて春に咲くものが思い浮かびます。けれども、じつは夏に植えて秋に咲く球根植物もいろいろあるのです。植えっぱなしで翌年も咲く手間なしタイプも多いので、今年の夏は球根植物に注目してみませんか。

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葉っぱより先に、花から顔を出すから目立つ

それにしても、暑さ厳しい夏が植えつけ適期というだけで、かなりユニークな夏植え球根。代表格は曼殊沙華(マンジュシャゲ)、ヒガンバナとも呼ばれるリコリスです。原産地は中国で日本各地で見られる帰化植物。田んぼのあぜ道などに群れ咲く〝懐かしい花″でもあります。

ただし、リコリス以外の夏植え球根の原産地は地中海沿岸などが多く、高温多湿の日本の夏とは環境が大きく異なります。ほとんど雨の降らない夏は休眠して、秋の降雨とともに目覚めて咲き出すという生育サイクル。そのため植えつけは水はけよい培養土

培養土とは、植物を育てるために使う土のことです。数種類の土がブレンドされた市販の培養土は、通気性、保水性、排水性、養分のバランスがよく、初心者でも失敗なく植物を育てられます。植物の種類(花、野菜、多肉植物など)ごとに専用の培養土も市販されています。

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や、土を盛り上げて排水性を高めたレイズドベッド

レイズドベッドとは、木枠やブロックなどで囲って、地面より高く土を盛った花壇のことです。水はけがよく、土の管理がしやすいため、植物の育ちもよくなります。高さがあるため、ひざまずかなくても作業ができるところもメリットです。

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が適します。この特性を覚えておくと安心です。

また、夏植え球根の大きな特徴は、いきなり花茎が伸び出して咲き、あとから葉が出てくるものが多いこと。空気が澄み始め、空が高くなってくるころ、突然出現する花々に驚かされ、厳しかった夏の終りを告げるように目立ちます。夏植え球根は秋に開花苗もよく出回るので、夏に球根をゲットできなかったら、秋の園芸店も注目してみてください。

植えっぱなしで翌年も咲く夏植え球根植物8選

華やかに咲くヒガンバナの仲間【リコリス】

開花期:8~10月
草丈:30~50㎝

日本ではお彼岸の花という印象が強いヒガンバナ(リコリス・ラディアタ)も、欧米ではオレンジ色やピンクなどとカラフルな園芸品種

品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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が人気です。ほかにも日本原産で育てやすいキツネノカミソリ(L.サンギネア)や、葉が春から出るナツズイセン(L.スクアミゲラ)など、魅力的な仲間が多数あります。植えつけは種類によって6月中旬~10月です。

【ガーデニング】夏に植えて秋にすぐ咲かせる、球根の花[8選](画像2)

ヒガンバナの黄花種

【ガーデニング】夏に植えて秋にすぐ咲かせる、球根の花[8選](画像3)

ナツズイセン

花を楽しんでパエリアの色づけも【サフラン】

開花期:10~11月
草丈:10~15㎝

秋に咲くクロッカスの仲間で、パエリアなどの料理や染料などに使われるハーブです。球根1球から3輪ほどの花が咲き、赤色の雌しべを乾燥させて着色に利用。来年の花を期待しないのなら、卓上に転がしておいても咲きます。植えつけは8月下旬~9月上旬に。

秋風にゆれる風情が楽しめる【秋咲きスノーフレーク】

開花期:8~10月
草丈:10~20㎝

リューコジャムの名前で親しまれてきましたが、現在はアキス(Acis)属に分類されています。華奢な花茎の先端に花径1㎝ほどのランタンのような花が吊り下がり、秋風に揺れる姿は風情があります。乾燥に弱い球根なので、おもにポットに仕立てた開花苗が秋に流通。

輝くような黄花がいくつも顔を出す【ステルンベルギア】

開花期:9月下旬~10月
草丈:10~20㎝

秋風が吹くころに鮮やかな黄色の花が咲き出します。球根1球から2~3本の花茎が出て、小型の花が密集して咲くさまがかわいらしい。過湿が苦手なので、水はけのよい用土

用土とは、植物を育てるために使う土のことです。植物の種類に合わせて、水はけ、保水性、通気性、栄養のバランスを考えてつくられています。園芸店では「観葉植物用」「野菜用」「多肉植物用」など、目的別の用土が販売されており、初心者でも使いやすくなっています。

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に植えつけ、夏の休眠期には鉢植えを軒下などに移動するのがおすすめ。植えつけは8月下旬~9月下旬に。

PICK UP 編集部ピックアップ

グラウンドカバーとは、地表を這うように広がり、地面を覆う植物を指します。クリーピングタイム、シバザクラなどが代表的で、雑草の抑制や土壌の乾燥防止、美観の向上に役立ちます。

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こぼれダネとは、実ったタネが自然に地面に落ちたものを指します。こぼれダネが翌年芽吹き、花を咲かせることもあります。ジャーマンカモマイルなどに見られ、手をかけずに自然にふやせるメリットがあります。

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原種とは、交配などで改良された植物の親や祖先にあたる種のことです。人間の手による品種改良や交配が行われていない、自然のままの状態で存在する野生種のことを指します。

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