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子宮の病気から入院を経て出産。【カータンさんのターニングポイント#1】記録を残すため始めたブログが生き甲斐に

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ゆうゆう編集部

「あのときこうしたから、今の私がある」。誰しも、そんな人生の岐路に立つ瞬間を経験しているのではないでしょうか。今回「ターニングポイント」について話してくれるのは、ブロガーのカータンさん。新刊のコミックエッセイ『ビバ 女の古』(主婦の友社)上梓を記念して行われたトークショー&サイン本お渡し会で、自身の人生について振り返っていただきました。

子宮線筋症が原因で、次女の出産まで4ヵ月の入院生活を送ることに

―カータンさんのブログや著書は、2人のお子さんの子育てから日常の何気ない出来事までさまざまなテーマで綴られています。お子さんたちは現在、社会人と大学生に。そもそもブログを始めたきっかけはなんだったのでしょう?

次女が生まれたことです。19年前ですね。私は子宮線筋症という子宮の病気があって、2人目を望んでいたけれどなかなか妊娠できませんでした。ようやく授かったけれど、妊娠17週目で緊急入院。「産むまで家に帰れない」と言われて「えー!!」となったんです。それどころか、「お腹の子は諦めてください。育ちません」と言われました。

―当時は泣きながら毎日過ごしていたそうですね。

でも、そのとき気づいたんです。泣いて朝を迎えようが、泣かずに朝を迎えようが、お腹の子は何も変わらない。結果が変わらないんだったらクヨクヨしたってしょうがないし、だったら笑っている方がいいよねと思えるようになりましたね。生きているだけでありがたい。そう思うと、人を妬んだりする気持ちもなくなったんです。こんなことを言うと友人や読者さんから笑われますが、当時は「みんなが幸せでいられますように」と寝る前に真剣にお祈りしていたんですよ!

子宮の病気から入院を経て出産。【カータンさんのターニングポイント#1】記録を残すため始めたブログが生き甲斐に(画像2)

トークショー&サイン本お渡し会は、ブログでもお馴染みのカータンさんのご友人・K美さん(写真右)と仲良しサラリーマン、マリリン(写真左)も登壇

次女は1590gで無事に生まれてきてくれました。当時の私のバイブルは『小さく生まれた赤ちゃん』という本。娘より小さく生まれた子たちのページを見ては、「大丈夫」と言い聞かせていました。この本にどれだけ勇気づけられたことか…。そして生後8ヵ月になった頃、この経験を発信しよう!と思い立ったんです。私がこの本に励まされたように、ブログが高齢出産や長期入院で不安を抱えるママたちを支えられたら。そんな思いがありました。

1年やって、何者にもなれなかったらブログをやめる。そんな決意を持ってスタート

―ブログでは子育て話のほか、カータンさんの趣味や夫婦の何気ない日常まで赤裸々に綴られています。

出産経験を伝えるはずのブログが、今はこんなふうになるなんて(笑)! しかも19年も続くなんて驚きです。じつは小さい頃から書くことは好きで、エッセイストになりたいとずっと思っていたんです。だから、ブログは真剣にがんばってみて、何者にもなれなかったらキッパリ諦めようと決めていました。

妊婦さんやママさんだけじゃなく、たくさんの人に読んでもらうために、まずはテレビドラマ『花より男子』について書いたんです。文章だけだとインパクトがないと思って、下手なイラストも描き始めました。

―ブログ開始からたった1年で、ジャパンブログアワードのグランプリを受賞されていますよね。カータンさん自身、バズった感覚はありましたか?

じつは、最初のブログ記事は8PVでした(笑)。でも私のことを全く知らない人が8人も読んでくれてうれしかったですね。バズったかな?と思ったのは、街中で「私も由美かおるをやってるからさ〜」と知らない方が話しているのを偶然耳にしたとき。「由美かおる」とは、もちろんドラマ「水戸黄門」などでおなじみの女優さんのこと。お風呂でシャワーを使わず浴槽のお湯で体を流すことを、私がブログの中でそう呼んでいたのです。

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イベントは募集開始直後にソールドアウト。サイン本のお渡しも大いに盛り上がりました

―ちなみに、ご家族はブログの存在を知っていたのでしょうか。

家族にも友人にも言わずにブログを始めました。だから、書くのは家族が寝静まってから。子供をふたり育てていて家事をしながらだし、「3時間だけ自由な時間があったらな」なんて思いながら過ごしていましたね。夫にも言っていなかったので、2階で作業していて、階段を登ってくる音がしたら「誰か来たわ!」とパソコンをパタっと閉じる日々(笑)。「何か隠し事してない?」と夫には何度も怪しまれました。今ではブログのネタもたくさん提供してくれています(笑)

子宮の病気から入院を経て出産。【カータンさんのターニングポイント#1】記録を残すため始めたブログが生き甲斐に(画像6)

新刊『ビバ 女の古』(主婦の友社)より

ところで今回のイベントでは、健康食品などを販売する「ていねい通販」さんから参加者全員にプレゼントが。人気サプリ「すっぽん小町」「鉄ビタC」、青汁「ボコとデコ」を提供していただきました。ありがとうございました!

また、同じく参加者全員に、雑誌「ゆうゆう」10月号をお渡ししました。ゆうゆうの通販ショップ「ゆうゆう商店」の付録付きスペシャル号です。

カータンさんのターニングポイント①

「入院・出産の経験を誰かに伝えたい。そんな思いからブログをスタート。多くの方に読んでもらうためにエンタメネタを取り上げ、イラストも添えたことが、ジャパンブログアワードのグランプリにつながりました」

ビバ 女の古

カータン(著)
主婦の友社(刊)
※詳細は以下のボタンへ

カータンさん プロフィール

人気主婦ブロガー。2007年にブログ「あたし・主婦の頭の中」を開設。コミカルなイラストで日常をユーモアたっぷりに描き主婦層を中心に人気が大爆発。「Japan Blog Award 2008」総合グランプリ受賞、「livedoorブログ OF THE YEAR 2015」最優秀グランプリ受賞。以降殿堂入り。月間アクセス数は800万超、ブロガーとして確固たる地位を確立。主な著書に親の介護に体当たりに挑んだ『健康以下、介護未満 親のトリセツ』、『お母さんは認知症、お父さんは老人ホーム介護ど真ん中!親のトリセツ』(ともにKADOKAWA)など。

撮影/廣江雅美 取材・文/佐藤望美

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