フランス・パリの築140年超のアパルトマン2LDKひとり暮らしのお宅拝見。50代マダムのセンスの良いインテリアとは?【前編】
パリ市内には18世紀のアパルトマンもたくさん
パリ市内には、100年以上前に建築されたアパルトマンが数多くあります。18世紀から19世紀に建てられた築200年、300年の物件も珍しくありません。それぞれのアパルトマンが調和を保ちながら、石畳の通りに溶け込み、重厚で華やかなパリの街を作り上げています。
日本のマンションは鉄筋コンクリート建築で、古いとされる物件でも30〜40年前が主流だと思います。一方、パリでは、築100年を超えるアパルトマンに今も人々が暮らしています。
私はパリに住んで約30年になりますが、いまでも街を歩きながら、パリのアパルトマンの美しい外観と、通りや広場全体の整ったバランスに「花の都パリ」を実感しています。
その中でも外観、内装ともに品格のある優雅な美しさを備えているのが、19世紀後半に建設された「Haussmannian・オスマン様式」のアパルトマンです。
フランス皇帝ナポレオン3世の指示のもと、当時のセーヌ県知事ジョルジュ・オスマンが進めた、パリ近代都市計画(Haussmannisation de Paris ・オスマンのパリ大改造)によって誕生しました。
オスマンのパリ大改造の時代に誕生した建築物、広場や大通りには、オペラ座、コンコルド広場、凱旋門広場、シャンゼリゼ通り、ブローニュの森、プランタン・デパート、パリ市庁舎、マドレーヌ寺院……数々の観光名所や歴史的建造物が含まれています。
マダムFのアパルトマンは、オスマン様式
今回ご紹介したマダムF(50代後半、製薬会社勤務)のアパルトマンは、1880年代に建てられた典型的なオスマン様式。
白い石造りの外壁は、階層ごとに異なるデザインが施され、当時の建築士や職人の豊かな感性が息づいています。
繊細な装飾を凝らした鉄細工のバルコニーも華やかで印象的です。
住居はパリの中心部、閑静な住宅街の一角に位置します。
街の喧騒から少しだけ離れた通りは、静かで落ち着いた雰囲気に包まれています。
次回は、マダムF邸のサロン、キッチン、ベッドルーム、TVルームをご紹介します。
自分にとって本当に必要だと感じる物だけを厳選し、不要な物は持たず、飾らない。そんなシンプルな美意識の中にも、可愛いらしいコーナーも取り入れて、お茶目な気持ちになれるセンスも感じられます。マダムが、自然体で過ごす、快適な暮らしを写真とともにお届けします。
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