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【60代・70代の働き方】61歳で日本語教師資格を取得。新しい道を切り拓いた読者の生き方と成功の秘訣は?

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恩田貴子

自分に「付加価値」を。その思いを胸に、61歳から日本語教師を目指した笠原淳子さん。資格という武器を手に自分の道を切り拓いたその姿は、挑戦は何歳からでもできるということを教えてくれます。

プロフィール
ゆうゆうフレンド
笠原淳子さん 79歳

かさはら・じゅんこ●1946年生まれ。
62歳で日本語教師の職に就き、72歳でリタイア。
さまざまな資格をもち、現在も新たな資格取得を目指して勉強中。
一男一女の母。

悔しさをバネに資格を取得。自分の力で得た新たな仕事

結婚以来、夫が営むスポーツ用品店で働いてきた笠原淳子さん。その人生が大きく動いたのは61歳のとき。夫が店をたたんだのを機に、新しい道へ進むことを決意する。原動力は、「個人として認められたい」という強い思いだった。

「経理から接客まで必死に頑張ってきましたが、自分の努力が正当に評価されない悔しさをずっと感じていました。だから今度は自分の力で勝負してみたいと思ったんです。理想は独立独歩の個人事業主という感じかしら(笑)」

60歳を過ぎて何かを始めるなら、自分に「付加価値」をつける必要がある。そう考えた笠原さんは、資格をとることが一番の近道だと考え、すぐに日本語教師養成学校へ入学。半年間の学校生活は想像以上にハードだったが、「ここで逃げたら一生悔いることになる」と、持ち前の負けん気で乗り越えた。

「でも本当に大変だったのは教師になってから。真面目に話したのでは誰も授業を聞いてくれないんです。冗談を交えるなど、接客経験で培った対応力を生かして生徒の注目を集める工夫を重ねました。経験もまた『付加価値』になるのだと気づけたときは、自信になりましたね」

生徒たちと国際交流イベントに参加し、着物の着付けをした記念にパチリ。「彼女たちは、市の広報誌の表紙にもなったんですよ」

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