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【60代・70代の働き方】61歳で日本語教師資格を取得。新しい道を切り拓いた読者の生き方と成功の秘訣は?

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恩田貴子

一日たてば、たいていのことは忘れちゃうから大丈夫(笑)

とはいえ、授業を聞かない生徒を前に、心が折れることはなかったのだろうか。

「そんなことでめげていたら、授業なんてできませんよ! 一日たてば、たいていのことは忘れちゃうから大丈夫(笑)。生徒に対して、言葉が通じなくても、ごまかしたり、嘘をついたりしないことは大切にしていました。その気持ちが通じたのか、だんだんと相談をされることも増えて。卒業した今も、電話をくれる子がいるんですよ」

日本語学校での勤務は週3日。1時間の授業を1日4コマ行い、給料は月6万〜7万円ほど。給料はすべて、自分のために使った。

「生徒たちの故郷であるミャンマーやスリランカを一人で旅しました。新たな文化に触れたことで、世界がぐんと広がった気がします」

72歳で日本語学校を辞した笠原さんは、現在もボランティアで日本語を教えている。その視線は、さらに先を見据えていて––––。

「日本語教師になって、日本で暮らす外国の方たちがいろいろなことで困っていると知りました。だから次は、夜間中学でそういった人たちのサポートができたらと。こんな思いが生まれたのも、日本語教師の経験があったから。ちょっとしたことでも、誰かの力になれたらうれしいですね」

日本語学校の卒業パーティーで。「腰痛で悩んでいたある生徒に腰痛ベルトを渡したら、その後真面目に授業を聞いてくれるように。大切なのは心だと実感しました」

やりたかった仕事に挑戦できる資格例

シニア世代から挑戦できる資格は数多くあり、なかには通信講座やオンライン講座で取得できるものも。「挑戦してみたい!」という純粋な好奇心を原動力に、無理なくチャレンジできる資格を探してみよう。

●整理収納アドバイザー
●ファイナンシャル・プランナー
●キャリアコンサルタント
●全国通訳案内士
●臨床心理士 など

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※この記事は「ゆうゆう」2025年12月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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