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【ばけばけ】錦織(吉沢亮)の次元を超えたポンコツな“スキップ”が印象に残った第8週[写真多数]

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田幸和歌子

錦織(吉沢亮)が全問不正解というポンコツぶり

トキに説明され、母のフミ(池脇千鶴)も「何それ?」「スキッパ?」と言いながらスキップをぎこちなく踏む。それを見ていたサワも参加し、♪タッタ、タッタと楽しそうに飛び跳ねる。このぎこちない動きによる笑いの空気をさらに加速させたのが、ヘブンのアテンドを担当する英語教師の錦織だ。「大磐石」のプライドからリズム感の悪さを認めることはできないが、手足が揃い跳ぶこともできないさまは、圧倒的に下手くそである。

そこに乱入した司之介(岡部たかし)と勘右衛門(小日向文世)もスキップに挑戦するが、司之介はまさかの後退という外し方をし、いっぽうの勘右衛門がまさかのここまでで一番綺麗なスキップを成功させ、「スバラシイ、サムライ!」とヘブンに絶賛される。

【ばけばけ】錦織(吉沢亮)の次元を超えたポンコツな“スキップ”が印象に残った第8週[写真多数](画像7)

「ばけばけ」第38回より(C)NHK

「スキップコント」はまだまだくどいまでに続く。「近ごろの異人は、スキップで迫ってくる。その際は我々もスキップで対抗せねばならん」と、子供たちに教える勘右衛門がいれば、錦織が県知事の江藤(佐野史郎)にヘブンとの交流にはスキップが必要と進言すればやってみせてくれと言われ下手くそという次元を超えた動きを再び見せつけてくれた。

何度も失敗しては「ゴクロウサマ」「アバヨ!」と激昂され、20円という高給の女中をクビになることをそれこそ「クビノ、カワ、イチマイ。」でつながっていくことを重ねていくトキは、さらに近しい存在となりうるだろうか。

【ばけばけ】錦織(吉沢亮)の次元を超えたポンコツな“スキップ”が印象に残った第8週[写真多数](画像8)

「ばけばけ」第38回より(C)NHK

【ばけばけ】錦織(吉沢亮)の次元を超えたポンコツな“スキップ”が印象に残った第8週[写真多数](画像9)

「ばけばけ」第38回より(C)NHK

今週の「番外編」的な空気は、「ビア」「スキップ」に続き、突然トキと錦織、そして学生たちの間で始まった「ヘブンクイズ大会」とも呼ぶべき、ヘブンのことをもっとよく知ろうという企画(?)でさらに笑いを足してくる。
「どこの国で生まれたか?」→「ギリシア」
「嫌いな日本の食べ物は?」→「糸こんにゃく」
「料理屋を開いたことがある ◯か×か」→「ある」

ここでも錦織が全問不正解というポンコツぶりを披露し、ますます愛されキャラぶりを増していくのが素晴らしいキャラクターづくりだ。

それはともかくとして、質問を出す際の「ヘブン!」という掛け声がクイズバラエティの効果音そのままなのも小さな笑いをさそう。

これまで笑いを交えながらも借金地獄や雨清水家の苦悩などつらく苦しい場面も印象的だったドラマとは別物のように1週間まるごとスキップスキップ……あとはビアとクイズ……こういう週をおそらく意図的に挟み込んでくることが、この先のヘブンとトキの人生の幅と幸福さを際立たせてくれることにつながるだろう。そしてのちのち、「あのスキップ週はなんだったんだ!?」と振り返られるかもしれないような……そんな気もする第8週だった。

【ばけばけ】錦織(吉沢亮)の次元を超えたポンコツな“スキップ”が印象に残った第8週[写真多数](画像10)

「ばけばけ」第40回より(C)NHK

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