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老けないうどんの食べ方。正解は素うどん、サラダうどん、温玉うどん、どれ?【老けない食べ方の新常識#2】

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八木雅之

「かけうどん」を食べるよりも、「温玉うどん」を食べたほうが、血糖値の上昇が抑えられた……!? 驚きの研究結果を、話題の新刊『最新科学でわかった 老けない食べ方の新常識』(三笠書房)から、一部抜粋してお届けします。最新の研究により、老化を引き起こす真の原因が明らかになりました。老化の真犯人とは……。

「はなまるうどんさん」と共同で行なった研究成果

私たちは、讃岐うどんチェーンはなまるうどんさんとも共同研究を行ないました。きっかけは、2011年頃、讃岐うどん発祥の地である香川県では糖尿病患者が多く、うどんの食習慣との関連性が問われていたからでした。香川県は1人当たりのうどん消費量は全国平均の約2倍。「糖尿病の発症にも糖化が深くかかわっているかもしれない」とエビデンスのない推定があったからです。

そこで、「うどんは本当に血糖値を上げやすいのか」、そして「血糖値上昇を防ぐ、うどんの食べ方はないか」と調査することになりました。

私たちが注目したのは、すでにメニュー化されていた「10種野菜のサラダうどん」です。「半日分の野菜がとれる」というキャッチフレーズのこのメニューなら、血糖値の上昇を恐れることなく、うどんを楽しめそうなイメージがあります。

被験者は、20代から40代の健康な男女13名。「かけうどん(糖質57.7g、うどん)」「温玉うどん(糖質59.4g、うどん+温泉卵)」「サラダうどん(糖質67.1g、うどん+サラダ)」を食べたときの血糖値の上がり方を調べました。

血糖値の変化量の結果は、かけうどんは最高で約75mg/dL、サラダうどんは約55mg/dL。サラダうどんはかけうどんより、20mg/dLも低かったのです。これはその分、老化物質であるアルデヒド(※1)の発生量を抑えられる、ということです。

<用語解説>
※1「アルデヒド」
糖が体のタンパク質と結びついて劣化させてしまう現象のことを「糖化」といいます。糖化を促進する原因が、体内毒素「アルデヒド」です。アルデヒドはまさに「有毒ガス」。糖化反応を糖の何倍も速く、あっという間に進めてしまう性質があります。血糖値の上昇をゆるやかに抑えることができれば、アルデヒドの生成も抑えられることが明らかになりました。

この結果だけを見ると、「野菜に含まれる食物繊維にこそ、血糖値を抑える作用がある」と考えたくなるところです。ところが、温玉うどんでも、サラダうどんと同等の効果が見られました。温玉うどんの血糖値の変化量は最高で約60mg/dLで、サラダうどんとはわずか約5mg/dLという差だったのです。

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