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ガーデニング初心者必見!香り豊かで美しい【歴史的名花バラ】の選び方と魅力

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更新日

吉原美奈子

ガーデニング初心者必見!香り豊かで美しい【歴史的名花バラ】の選び方と魅力

よく手入れされたイングリッシュガーデン風のバラ庭。スペシャルなバラを1株植えておくと楽しみが深まり、話題も広がります。

晩秋から早春はガーデンセンターにバラの苗がたくさん出回り、植え付けにもピッタリの季節です。多種多様なバラの中から、育てて誇らしく周囲の人にも喜んでもらえるバラが選べたら最高ですね。今回は歴史的な名花をいくつか紹介します。

ガーデニング初心者必見!香り豊かで美しい【歴史的名花バラ】の選び方と魅力(画像2)

イングリッシュローズを代表するバラ、‘グラハムトーマス’。ティーの香りが素晴らしく、5月の花付きがとてもよい品種です。

名花は時代の波を超えて愛される

バラ以外の草花や植物も同じですが、このバラが最高!という決めつけは少し傲慢な気がします。
植物はどれもがそれぞれに特徴や魅力があり、互いに調和して美しいシーンを作り出してくれるからです。

そんなことを頭に入れながら、それでも持っていたら自分の心が満たされて、周囲の人にもちょっとエピソードを話してやれるようなスペシャル感のあるバラがあれば素敵だと思いませんか?

今回はバラの大きな魅力である、花の美しさと香りのよさを両立していて、しかも時代の波に洗われてなお評価が高いバラをいくつか選んでみようと思います。

ガーデニング初心者必見!香り豊かで美しい【歴史的名花バラ】の選び方と魅力(画像3)

最初のHTとして知られる‛ラ フランス’はオールドローズの面影を色濃く残しています。咲き始めから散り際まで、全ステージが美しい。

この『時代の波』というのがポイントで、バラは数万種といわれるほどの品種があり、今も次々と魅力的な新品種が生産されています。
そうした波にもまれて消え去る品種も多い中、今なお人々に高く評価されるバラこそが名花と呼ばれるのでしょう。

今、ブームとなっている人気のバラも、数十年後に残っているかはわかりません。
バラの美は極めて主観的なものかもしれませんが、評価の定まった品種を持ち、大切に育てていくのもバラを愛する人の喜びと言えるでしょう。

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イングリッシュローズの‘メアリーローズ’は多くの品種の親となったバラです。最近は手に入りにくくなったので持っている方は大切に。

香りのよいバラの名花いろいろ

バラの魅力が存分に味わえ、スペシャルなエピソードを持つバラに‘ラ フランス‘があります。

20世紀を代表するハイブリッドティーローズの第1号の品種であり、澄んだピンクの整った半剣弁高芯花をたくさん咲かせ、甘く濃厚な香りのダマスク香を振りまきます。
いつ見ても美人だなぁと思わせてくれる、バラ愛好家ならどうしても持っておきたい品種です。

黒赤で大輪の‘パパメイアン‘は、今では少し古いイメージもありますが、四季を通してよく咲き、ベルベットのような質感でダマスクの強香とともに圧倒的な存在感があります。
世界的に有名なフランスのメイアン社のバラで、超有名な‘ピース‘を作出したアントワーヌメイアンに捧げられた品種です。

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一時期はパパメイアンと人気を二分していた香りのバラ、‘オクラホマ’。最近は見かけなくなりました。時代を超えて残るのは大変です……。

ティーの香りは上品ですっきりとして、ダマスクと並ぶバラの芳香ですが、この香りの名花に‛レディ ヒリンダン’があります。
枇杷(びわ)色とも称される深みのあるイエローアンバーの花と紫味を帯びたとの対比が大人っぽくて素敵です。
花付き、四季咲き性がよく、少しうつむいて咲く風情もやさし気で、和風の家にも合う品種です。

イングリッシュローズとは、イギリスの育種家デビッド・オースチン氏によって開発されたバラの系統で、オールドローズの香りや花形と、モダンローズの四季咲き性、耐病性をあわせ持っています。カップ咲きやロゼット咲きが多く、ナチュラルガーデンにぴったりの優雅な雰囲気を演出します。

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ハイブリッドティーは、ガーデニングで最も人気のあるバラの系統の一つです。19世紀後半に生まれたこの系統は、花の形が美しい古典的なティーローズと丈夫なハイブリッドパーペチュアルを交配して作られました。大輪で咲き誇る花と高い香り、多彩な色合いが特徴で、シンボル的な存在感を放ちます。鉢植えや地植えはもちろん、切り花としても優れており、ガーデニング初心者からも愛されています。

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四季咲き性とは、特定の開花期をもたず、条件が整えば一年に複数回花を咲かせる性質を指します。​バラやベゴニアなどにこの性質をもつ品種があり、長期間花を楽しむことができます。

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品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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枝とは、植物の幹や主軸から分かれて伸びる部分で、葉や花、果実をつける役割があります。枝の生え方や配置によって光の取り込み方や風通し、樹形が左右されるため、剪定や誘引を通じて理想的な姿に整えることがガーデニングでは大切になります。

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