【豊臣兄弟!】市(宮﨑あおい)と娘たちの切ない別れ。三姉妹はどんな運命をたどるのか?
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鷹橋 忍
2026年NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」。当時の文化や時代背景、登場人物について、戦国武将や城、水軍などに詳しい作家・鷹橋 忍さんが深掘りし、ドラマを見るのがもっと楽しくなるような記事を月1回お届けします。今回は、市と浅井三姉妹についてご紹介します。
第33回「北庄(きたのしょう)城の別れ」では、山口馬木也さんが演じる柴田勝家(かついえ)と宮﨑あおいさんが演じる市(いち)が、手を取り合って北庄城(福井市)の天守から身を投げるという衝撃的な最期が描かれました。今回は、市とその三人の娘たちを取り上げたいと思います。
天下一の美人の由来は?
「お市の方」の呼び名で知られる織田市は、通説では天文16年(1547)生まれとされています。ですが、これは確実なものではなく、「豊臣兄弟!」の時代考証を務める黒田基樹氏は、結婚と子どもの出産年齢から推定して、天文19年(1550)頃の生まれの可能性が高いとしています(黒田基樹『お市の方の生涯「天下一の美人」と娘たちの知られざる政治権力の実像』)。
仮に、通説の天文16年生まれとして計算すると、天文3年(1534)生まれの織田信長より13歳年下、天文6年(1537)生まれとされる秀吉より10歳年下、天文9年(1540)生まれとされる秀長より7歳年下となります。
父は織田信秀(信長の父)、母親は不詳です。信長と同母だったともいわれますが、定かではありません(和田裕弘『柴田勝家 織田軍の「総司令官」』)。
なお、市といえば、美人の誉れ高く「天下一の美人」と称されますが、尾張国清須朝日村に居住した柿屋喜左衛門の祖父が語ったものをまとめた「祖父物語」(近藤瓶城編『史籍集覧』第13冊所収[忍高1.1])に記された「天下一の美人の聞こえ有りければ」が、直接の典拠だといわれます(黒田基樹『お市の方の生涯「天下一の美人」と娘たちの知られざる政治権力の実像』)。
信長の養女として浅井長政との結婚?
永禄10年(1567)頃、市は中島歩さんが演じた浅井長政(ながまさ)に嫁ぎます。長政は天文14年(1545)年生まれですので、市の生年を天文16年とすると、長政は市より2歳年上となります。この時、市は信長の養女となったうえで、長政と結婚したと伝える史料もあります。
浅井長政との間に、永禄12年(1569)に井上和さんが演じる長女・茶々(ちゃちゃ/淀殿)、元亀2年(1571)に田牧そらさんが演じる次女・初(はつ/常高院)、天正元年(1573)に西川愛莉さんが演じる三女・江(ごう/崇源院)という、3人の娘を授かります。世に有名な「浅井三姉妹」です。市と長政の間に生まれた子どもは、この三姉妹だけだったと考えられています(黒田基樹『お市の方の生涯「天下一の美人」と娘たちの知られざる政治権力の実像』)。
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