私らしく生きる 50代からの大人世代へ

人気記事ランキング 連載・特集

いちばんの節約方法に「暮らし上手な友人も驚くほど!」暮らしのプロが教える家計管理の方法

公開日

更新日

その出費は浪費か、自分のためになる投資なのか……常に意識することが大切、というのは、収納と暮らしのコンサルタントとして活躍中の宇高有香さんです。たしかに、自分への投資であれば、納得してお金を使うことができますね。「どんなことに時間とお金をかけたいのか」を明確にすることが第一歩。宇高さんの暮らし方と家計管理のメリハリ&コツを紹介しましょう。

宇高有香さん(ライフオーガナイザー)
年齢:40代
同居家族:夫、息子(10代)、娘(10代)
住まい:一軒家(持ち家)

私の家計管理|得意ではないからこそ、プロに相談して不安を解消しました

正直に言うと、お金管理は得意ではありません。苦手意識があるからこそ、夫婦の話し合いだけでは不安を感じたのでプロの手を借りることに。ファイナンシャルプランナーに相談し、今後の人生においてかかってくるお金を試算してもらいました。

支出を把握し、生命保険などの見直しをすると、漠然とした不安が解消されてむやみに心配することがなくなった気がしています。家計管理は、現状を見える化し、目標を立てて、自分に合ったやり方で進める。片づけと同じだということに気づくこともできました。

現状の収支を把握することと同じくらい大切だと思っているのは、「自分がどんな暮らしをしたいのか」「どんなことに時間とお金をかけたいのか」を明確にすること。これらをしっかり考えておけば、そのための貯蓄を頑張ることができます。

家を建てたときも、家族でハワイ旅行をしたときも、車を買い替えたときも、目的があるから貯められた部分はとても大きいです。お金をかける優先順位に迷うこともありません。

「つい使っちゃった」は無駄遣い、つまり浪費。でも「大事だからお金をかけるんだ」と思えばそれは投資になります。

時間も同じで、節約を頑張って手間や時間がかるようならそれは無駄です。時間は資源。たとえばストレスを抱えながら掃除を長時間やるくらいなら、お金がかかっても家事代行サービスを頼み、そのぶん仕事して収入を上げればいいという考えです。小さな節約術に惑わされず、自分と家族が納得できる使い方をしていきたいと思っています。

念願の注文住宅は早くから目標にしていました

マイホーム購入を視野に入れ、結婚後子どもが生まれる前から貯蓄を開始。家賃を低くおさえて、当時会社員だった私の給料をすべて貯めていました。購入後も住宅ローンを借り換えて残高を減らす努力をしています。

カード支払い金額はカレンダーアプリで可視化しています

支払いはほぼカードです。1カ月遅れで明細を見ても全体の支出額が把握しづらいので、請求額が確定したら合計金額を夫と共有のカレンダーアプリに入力しています。利用項目を細かく知りたい場合は明細画面を保存して貼りつけることも。これが家計簿がわりにもなっています。また、財布は個人用と家族用とに分けています。

支払いはほぼカードです。1カ月遅れで明細を見ても全体の支出額が把握しづらいので、請求額が確定したら合計金額を夫と共有のカレンダーアプリに入力しています。利用項目を細かく知りたい場合は明細画面を保存して貼りつけることも。これが家計簿がわりにもなっています。また、財布は個人用と家族用とに分けています。

食の工夫|節約より質。でもこだわりすぎず、夫や子どもの好みも尊重します

食は家族の健康を守るために必要な出費。節約は特に意識していません。なるべく安心で安全な食材・食品を選びたいと思っていますが、決してこだわりすぎないように。制限しすぎると自分も家族も疲れてしまうからです。

わが家では私が平日、夫が週末に料理を担当します。私は食材宅配の生活クラブで買ったものを使うことが多いですが、夫は週末訪れるスーパーで自由に買い出し。夫が選ぶ食材や調味料には口出ししないようにしています。

また、私自身は少し苦手なファストフードも、子どもたちが食べたいならそれでOK。ただ、コロナ禍になってからは外食回数がずいぶん減ったため思いがけず節約になっています。

毎週食パンを焼き、冷凍保存しています

朝食用の食パンは買わず、手作りで。1週間分まとめて2斤焼き冷凍しています。焼き立ては本当においしいし、材料に何を使っているかわかるのは安心。子どもたちも喜んでくれています。

手作りグラノーラは市販品よりおいしく断然リーズナブル

手作りのグラノーラはヨーグルトと合わせて私の朝食にしています。軽食としても重宝。市販のグラノーラよりもおいしく、手軽に安く作れるのでずっと続いています。

牛乳を入れて作るヨーグルト。市販品はほぼ買いません

独身時代から作り続けているカスピ海ヨーグルト。ヨーグルトに牛乳を注ぎ足して寝かせるだけで完成します。安易に市販品を買わないことが節約につながっているのかもしれません。

生活クラブは週1回。まとめ買いで出費をおさえています

平日に使う食材を宅配で一度に注文するので、週末まで買い足し不要で過ごせます。有機食材や原材料にこだわる食品を買うことも多いため割高ですが、料理を手抜きしても素材の力でおいしくなるならよしとしています。

家計のメリハリ|ものより健康維持。そしてサービスや経験を大切に

私の場合、お金を使いたいこととそうでないことの線引きがかなりはっきりしています。お金をかけるべきだと思っているのは、まず健康。33歳のとき体を壊して入院したことがあります。体力資本の私の仕事は健康でないと続けられない、とそのとき痛感しました。

その後ジャザサイズを開始。サプリなどでインナーケアを始めるなど健康への投資は惜しみません。おかげで風邪を引きにくくなり、肩こりも解消した気がします。

マイホーム購入で暮らしが整った今、家具やインテリアを買い足すことは減りました。音楽のサブスクやクラウドサービスなど、ものではなく見えないサービスにお金を使う機会が多くなっています。

ジャザサイズ通いは一生続けていきたいもののひとつです

曲に合わせてダンスしながらフィットネスを行うもので、多いときは週4回通っています。月会費は5500円(※2021年12月)。ウェアも引き出し1つ分と決して少なくないですが、日々の活力になっています。

体の内側のケアにはお金をかけています

体力をつけることと同じくらい、インナーケアも重視。元来アレルギー体質ということもあり、サプリや酵素ドリンクを定期購入しています。2つ合わせると1万5000円くらいかかりますが、長生きするための必要経費として計上しています。

好きなアーティストの有料オンラインライブは“投資”です

つい最近、BTSのファンに。ミュージックビデオやライブ配信映像を見るだけで元気をもらえます。ワクワクする気持ちは心の栄養になるし、生活にハリが生まれ仕事もさらに頑張れています。

ひとりランチや副菜は家にあるものでサッと作ります

写真左は副菜でよく登場する豆腐のチーズがけ。木綿豆腐にスライスチーズをのせて電子レンジで温め、めんつゆ、ごま油で味つけします。仕上げに大葉と天かすをのせるだけです。

写真右はひとりランチ。定番のさば缶のっけごはんです。缶詰のさばをほぐしてごはんの上にのせ、ごま油としょうゆで味つけ。刻み大葉を散らします。家事の時短にもなる簡単メニューです。

美容品は最低限のコストで。ポイント購入も多いです

内側からの美しさを追求したいので、高いブランドコスメにはあまり興味がありません。もともとあまり化粧をしないため、マスカラはなくアイメイクも雑誌付録を活用。スキンケアアイテムもスーパーで貯まるポイントを利用して購入しています。

節約のコツ

自宅なのにカフェ気分。ドリンク代がかかりません

窓際にこだわりのワークスペースをつくり、落ち着いて仕事に集中できる空間に仕上げました。おかげで外出する必要がなく、カフェ代がまったくかかりません。家を整えることが、無駄な出費をおさえる近道だと信じています。

簡単にものを買わない。これだけで節約になります

「お買い得」「安売り」に飛びつかず、ものを買わないことがいちばんの節約。インテリア雑貨や家具も、お気に入りを使い続けて余分な出費を省いています。暮らし上手な友人からも「本当に買わないね」と驚かれるほどです。

貯める・備える|老後は教育資金のメドがついてから。長く働き続けて備えます

ファイナンシャルプランナーに相談して大まかな見通しがつき、老後はそれほど心配しなくてもいいかなと考えています。マネープランは私がフリーランスであることを考慮して世帯収入を低めに設定。贅沢しなければやっていける予定ですが、逆に言うと私が収入を上げればその分家計もラクになるということ。

そのためには、元気で働き続けられるようにしなければと思っています。出費を無理に減らして我慢するくらいなら、楽しく仕事をして収入をアップさせる。そのほうが自分らしい備えのような気がしています。

今のところ投資は積極的にやっていませんが、社会人になりたてのころ始めた投資信託を継続。毎月定収入があるわけではないので、iDeCoには加入してリタイア後に備えています。


※この記事は『素敵に暮らす大人のお金のコツ』主婦の友社編(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。情報は掲載時のものです。
※この記事は2024年7月23日に文章構成の変更を行いました。

監修者

ライフオーガナイザー

宇高有香

空間と思考を整理する片付け術、ライフオーガナイズを日々実践。収納、暮らしのコンサルティング、片づけセミナーなどを行う「ウチカラ」を主宰。

空間と思考を整理する片付け術、ライフオーガナイズを日々実践。収納、暮らしのコンサルティング、片づけセミナーなどを行う「ウチカラ」を主宰。

素敵に暮らす大人のお金のコツ

主婦の友社編

お金の使い方は、その人の暮らし方そのもの。40~60代、自分らしく素敵に暮らす大人の女性に、家計のコツを聞きました!

詳細はこちら

PICK UP 編集部ピックアップ