【ほうれい線・たるみ】のお悩み。美容医療クリニックで受けられる4タイプの治療とは?
シミとともに気になってくるシワ、たるみ。高価なエイジングケアコスメを使ってるけど、もう年だからしかたないのかなと、あきらめかけていませんか。ビギナーのためのレクチャー第6回は、シワ・たるみを改善する美容医療について紹介します。上原恵理先生が院長を務めるTHE ONE.のトップドクターのひとり、廣瀬雅史さんにお話をうかがいました。
目次
美容医療の進化で選択肢が増えているだけに、 診察・カウンセリングが重要になる
加齢とともに目立ってくるシワ、たるみ。「もう年だから、しかたない」「重力には抗えないよね」とあきらめモードの方も少なくないでしょう。
実は紫外線対策や保湿など、「日々のスキンケアをどれだけきちんとしていたか」で、シミ、シワなど肌の老化度には差が出てきます。
でも「ああ、若い頃からちゃんとお手入れしていれば……」と今さら悔やんでも、時を戻すことはできません。
そこで試してみたいのが、美容医療の力です。
シワやたるみに対する治療は、ヒアルロン酸やボトックスなどの<注入系>、レーザーを照射する<照射系>、<糸リフト>、切って縫合する<手術>と大きく4タイプに分かれます。
各治療の内容を簡単に説明しましょう。
<注入系>薬を肌に注射で入れる治療
ボトックス
ボツリヌス菌が生成するたんぱく質を薬として使用できるように加工した製剤が、筋肉の動きを抑えてシワを改善します。おでこや眉間、目尻などにできる、いわゆる「表情ジワ」の改善に有効です。
使用しているボトックスのメーカーなどによって、費用には差があります。
短時間ですみ、シワ改善治療の中では比較的リーズナブルで効果が実感しやすいため、美容医療ビギナーも手を出しやすいと言えるでしょう。でも効きが悪くてあまり効果を実感できない、逆に効きすぎて表情が不自然になるなどのリスクもあります。
薬の種類や個人差がありますが、治療効果が持続するのは約6カ月です。
ヒアルロン酸
肌の弾力やうるおい保持などの働きをするヒアルロン酸。加齢とともに減少していくヒアルロン酸を注入してシワを改善する治療です。ほうれい線や口元のマリオネットラインのシワなどの改善に有効です。
ボトックス同様、費用に差があるのは使用しているヒアルロン酸の種類の違いによる場合が多いでしょう。ヒアルロン酸は9~24カ月ぐらい時間をかけてゆっくりと吸収されていくので、個人差はありますが、1年ぐらい効果が持続する場合が多いでしょう。
比較的短時間の施術ですみ、注入直後はふくらみを感じる場合がありますが、徐々になじんできます。
また施術後のふくらみがどうしても気になる場合など、ヒアルロン酸を早く分解させる(溶かす)薬もあります。
<照射系>レーザーやラジオ波、超音波などを皮膚に照射する治療
皮膚に熱や刺激を与えることで、肌をひきしめたり、肌内部でのコラーゲンの再生や生成を促したりする治療です。
タイタン、ジェネシス、サーマクール、ハイフなど、さまざまな治療機器があり、機器によって働きかける皮膚の層が異なります。
皮膚の表面に働きかけるものがよいのか、皮膚の深い部分に働きかけるものがよいのかはシワやたるみのでき方や状態によって異なります。
効果の持続期間も機器によって異なります。
<糸リフト>皮膚の下に糸を入れて、引っ張り上げる治療
皮膚の下に糸を入れて、引っ張り上げる治療です。
糸にはトゲのついていないもの、ついているもの、短いもの、長いものなど、さまざまな種類があります。
糸を入れて物理的に引っ張り上げるだけでなく、糸を入れることで、肌の再生機能が刺激されて肌つやがアップするなどの効果も期待できます。
糸リフトでは適切な場所に適切な方法で色を挿入する知識と技術が必要なので、経験豊富な医師を選ぶことが何よりも大切です。
6カ月~1年ぐらいと効果持続期間は、糸の種類などによって異なります。