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やりたいことがかなう!【バケットリスト】書き方のコツとは? FP畠中雅子さんが指南
バケットリストとは、これから先の人生で、必ず実現させたいと願う内容を書き出すもの。作っておくと、これからの人生に目標ができ、やりたいことをかなえるモチベーションが高まります。バケットリストの書き方をファイナンシャル・プランナーの畠中雅子先生が解説します。
余命宣告を受けた主人公がバケットリストで夢をかなえる
私は15年くらい前に、バケットリストの存在を知りました。知ったきっかけは、ある海外ドラマ。そのドラマでは、余命を宣告された主人がバケットリストを作り、亡くなるまでに一つずつかなえていく内容が描かれていました。
このドラマを見た後、私もすぐにバケットリストを作成しました。そして現在までこのリストでやり残していることを一つずつ実行しています。新型コロナウイルスの影響で、海外の行きたい場所は予定変更を余儀なくされましたが、国内の行きたい場所はほぼクリアできました。
締め切りの設定がバケットリストでは重要
バケットリストには、やりたいことを書き連ねるだけではなく、実行する時期、あるいは締め切りを書き入れるのがポイントです。たとえば取得したい資格があれば、「2023年の試験で合格を勝ち取る! 駄目でも、24年までに絶対に合格する!」といった具合に、やりたいことに締め切りを設けるのです。
行きたい場所がある場合は、「23年のGWは○○に行く」とか、「24 年の夏休みは○○に行く」といったように、実行時期を決めていきます。実行時期を定めず、「行ければいいなあ」とあいまいな気持ちで過ごしていると、年金生活の中ではあきらめるケースも多くなります。
バケットリストを作成する過程では、やりたいことや行きたい場所をできるだけ思い浮かべ、優先順位をつける作業も行いましょう。順位は、「実行したい気持ちの強さ」で決めるのが望ましく、やりたい気持ちが強いものは、できるだけ若いうちに実行しましょう。
年を重ねると健康状態によっては、あきらめざるをえない可能性が生じるからです。一度決めた実行時期は、病気などのやむをえない理由以外では先送りしないことも重要です。
予算を立てて、その範囲に収まるようリストを調整
バケットリストを作成する際に、書き入れたいのが予算です。旅行のようにまとまったお金の必要な項目は、費用の見積もりが欠かせません。
たとえば、24年夏にハワイに行きたいとします。バケットリストの記入例のように、1カ月間ハワイのオアフ島でロングステイをしたいなら、費用の総額はいくらくらいで、どの銀行のどの預金を旅行費用に充てるかなども具体的に書き入れます。現地での食事代やお土産代なども費用に組み込んでおきましょう。
やりたいことを書き出すと、金額が思った以上に高額になり、すべてをかなえるのは難しいと感じるかもしれません。その場合、優先順位の低いものはあきらめる勇気も必要です。自分が出せる予算内にやりたいことが収まるように、リストの項目や内容を調整する作業が必要になってきます。