ひとり暮らしでも孤独にならない方法は? 医師 樺沢紫苑さんがアドバイス
「気ままにひとりで!」暮らしていると、だれにも気兼ねしなくていいけれど、なんとなくこもりがちになって孤独感、不安感を味わうことも。こうした不調を予防・改善し、ひとりでも楽しく機嫌よく暮らすコツを精神科医の樺沢紫苑さんに伺いました。今すぐ始められる生活習慣改善法。不安を減らして「メンタル快調」をめざすお話です。
「性格」を変えるより「行動」を変える!
性格を変えるのはなかなか難しい。それよりも日々の行動を変えるほうがずっと簡単で、周囲から好感を得られやすいものです。具体的な行動に落とし込むための方法を紹介します。
「短所克服」よりも「長所伸展」を心がける
自分が好感をもつ人をよく観察してみると、優れた長所がある一方、実は欠点もいくつかあることに気づくはず。完全無欠な人はほとんど存在しないもの。誰もが「短所がないから好かれる」のではなく、「長所があるからこそ好かれる」と考えて。短所を克服しようと苦労するよりは、自分ならではの長所を伸ばすことに重点を置くようにしよう。
ひとりでは解決できない悩みごとは「相談」
日本人は相談の苦手な人が多く「相手を心配させてしまう」などと気を回し、自分で抱え込んでしまう人が多い。不安を相談することはガス抜きやストレス発散の効果があり、悩みが整理されて自分で解決法に気づきやすくなるなどメリットも多い。頼れる友人・知人や、自治体の相談窓口などを活用しよう。
「相談」のメリット
・ガス抜き効果
・不安の減少
・解決法の発見
・助言がもらえる
・悩みの整理
・言語化
三日坊主は卒業!目標は低く設定し、毎日記録する
ダイエットや毎日の運動、禁酒など、継続しようと思ってもなかなか続かない人は多い。その大きな原因の一つは、目標が高すぎて諦めてしまうから。最初は「少し頑張ればクリアできる」程度に目標を低く設定してみよう。そして毎日記録していけば目標を常に意識でき、「あと少しで1週間継続できるから頑張ろう」などとやる気がわいてくるはずだ。
「不安」は何もしないと増え、行動することで減る
悩みや不安について、「どうしよう」とぐるぐる考えているだけでは、思考停止のループに陥り、問題解決ができなくなってしまう。不安を解消するうえで大事なのは、まずは行動することだ。不安の源である脳内物質・ノルアドレナリンは、行動するためのエネルギーとなる物質でもある。不安を原動力に行動すれば、気分は大きく変化していく。
【NG習慣】何をしているときが楽しいかわからない……
自分の「楽しい」を見つけて、人生を謳歌して!
自分にとっての「楽しさ」がわからないと、日々をぼんやり過ごすことになりがち。自分と向き合いながら「私は何をす るときが一番楽しいんだろう?」と答えを探してみてください。
たとえば、「3行ポジティブ日記」に書いたことが、「楽しい」の発見に役立つことも。自然が好きならハイキングに出かけたり、新しい習い事を始めたりして、あなたにとって楽しい時間を見つけてみましょう。その時間を増やせば幸せが増幅され、より人生を謳歌できます。