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雨天はやる気が出なくて当たり前。では、少しでもやる気になる方法は? 時田ひさ子さんからの処方箋

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佐藤ゆかり

ムシムシ・ジメジメの梅雨は、不快指数が急上昇するとき。イライしたり、疲れやすくなったり、心身ともに不調になりやすいときでもあります。いったい、どうしたらいいのでしょう。マチュア世代からの切実な悩みに、カウンセラーの時田ひさ子さんがアドバイス! 多くの人から寄せられた「やる気が出ない」という悩みの解消法について、です。

PROFILE
時田ひさ子
ときた・ひさこ●HSS型HSP専門心理カウンセラー
HSP/HSS LABO代表。早稲田大学文学部卒業。繊細で傷つきやすい一方で、好奇心旺盛で行動的という特性をもつHSS型HSP(かくれ繊細さん)の 研究とカウンセリングを行う。自らもHSS型HSPを自覚、生きづらさ研究歴は高校時代より35年に。著書に『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』(フォレスト出版)など

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不快なニオイがストレスになるとき。ニオイから解放される方法とは? 時田ひさ子さんが伝授

<マチュア世代からの相談>

朝起きて、雨だとわかるとテンションが上がりません。動きがノロノロ。会社に遅刻したりギリギリになったりすることも。同僚とも「今日は仕事に集中できないよね」といった話をすることがあります。
雨の日でもやる気を出す方法はありますか。

人は天候によって気分が変わりやすいもの

雨の日はやる気がでない……それはあなただけではありません。

そもそも人は、天候など外の情報に心が引きずられやすいんです。だから、曇り空を見ると気持ちまでどんよりしてしまいます。ましてやうっとうしい雨の日はテンションが下がったり、やる気がでなくて当たり前です。

まずは「人は天候に気持ちが左右されやすいもの」と認識しておいてください。
気候や外気温によって気分が上がったり下がったりする自分を「私って神経質?」などと否定せず、「人は天候に影響を受けやすいんだ。どんよりした日や雨の日はテンションが上がらなくて普通、やる気が出なくて当たり前」と考えましょう。

そのうえで、少しでもやる気になれるための戦略を練りませんか。

だからと言って「やる気を出そう」「気持ちを高めよう」などと思っても難しいです。
心はやっかいなもので、自分の一部なのに自分ではなかなかコントロールができないんです。いくら「やる気にならなければ」と自分を叱咤激励しても、まずやる気にはなれないでしょう。むしろ叱咤激励しても思うようにできないと、なおのことやる気になれないものですから。

気持ちを紛らわす方法を持つこと

気持ちで何とかしようとするのではなく、へこんだ心を上向きにする「方法」を知っていることが大事です。

たとえば“瞑想”。心の不調は瞑想で整えるのがおすすめです。
「あれをしなくちゃ、これをしなくちゃ。でもやる気がでない。こんな私って……」というように、人は頭の中であれこれと考えてしまうものです。そんな堂々巡りの雑念を取り払うのが瞑想の目的なので、ストレスからも離れられる方法です。

というと「瞑想したくても、あれこれと考えてしまう」という声も。はい、瞑想が苦手という方は多いです。
そういう場合は「瞑想せねば」ではなく、他の方法を考えましょう。

その方法とは、気持ちを紛らわすものを持つこと。雑事から少しだけ目を逸らすのが目的です。
気持ちを紛らわすことは「やる気がでない」「イライラする」といった問題の根本治癒にはなりません。ですが、今の心の方向性を少しだけ変えるための現実的な対処法です。不調になりやすい梅雨の時期に気持ちをやり過ごすためには、必要なことだと私は思います。何より、手軽で手が出しやすいのが一番のメリットです。

気持ちを紛らわせる方法はいろいろで、たとえば食事。私は心がへこみそうになると、元気のもとであるたんぱく源のお肉を食べるようにしています。

耳から入る情報で気分が変わることもあるので、好きな音楽やラジオ番組を聴くのもいい。私は「安住紳一郎の日曜天国」というラジオ番組が大好き。博識で話がお上手な上に面白くて、聴いているだけで気分が変わります。

体が冷えていると体調がさらに悪化し、体とつながっている心も、なおのことへこみやすくなります。そこで足湯もおすすめ。体温が上がると気分も変わるんです。

色も気持ちを変える効果がありますので、新しいアイシャドーなどを使ってみるのもいい。私も先日、今までは絶対に買わない色のアイシャドーを購入しました。つけてみたら、やっぱり似合わない(笑)。でもあまりにも似合わない自分に笑っちゃったし、「この色は合わないのよ」と人に言って面白がっていました。

色の効果という意味では、へこんだときこそ明るい色の服を着てみるといいですよ。色に引っ張られて少し気持ちが変わるかもしれません。

最近お気に入りのドラマの中で主人公がやっていたことを自分に取り入れたりもします。ちょっと贅沢して高級アイスを買ってみるなど、いつもは我慢しているものを買うのも気持ちを上げるいい方法だと思います。

手芸が好きなら手芸をするなど、意識して好きなことをするのも◎。好きなことを楽しむと自然と熱中してしまいますよね。そんな時間が持てると、萎えた心が前向きになる可能性が大です。

また、心と体はつながっているので、体を動かすと心も動きやすくなります。実際「気持ちが沈んだときはジムへ。好きな音楽を聴きながらランニングマシーンで走っていると無の状態になって小さなことはどうでもよくなる」という方もいます。私は、1駅区間くらいを歩くようにしています。ウォーキング、とまでは言えませんが、気持ちを切り替えるには十分です。

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