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【コッソンビ熱愛史】3人それぞれが胸に秘めてきた使命が明らかに!波乱万丈の9〜12話【韓国ドラマ】

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marumi

「コッソンビ熱愛史」は3人の眉目秀麗な男子たちが織り成すラブロマンスミステリー時代劇。マチュア世代がワクワク・ドキドキ、心から楽しめるドラマです。Amazon prime videoで全話配信中。さらにNHK BSプレミアム /BS4Kでは7月2日から「コッソンビ 二花院の秘密」として放送開始。マチュアリストでは全18話のドラマを5回に分けてレビューをお届けします。今回は9〜12話について紹介しましょう。
※ネタバレを含みます

5〜8話はこちら

【コッソンビ熱愛史】イ・ソル探しに拍車がかかり、3人のラブラインに胸キュンの5〜8話レビュー【韓国ドラマ】

王位を継ぐべき父イ・ピョンが弟イ・チャン(ヒョヌ)に殺され、宮廷からひとり逃げ延び、正体を隠して生きてきたイ・ソル。ユン・ダノ(シン・イェウン)は、王が血眼になって探す廃世孫イ・ソルが、13年前に一夜の出会いをし、いま自らが営む宿「二花院」に暮らすカン・サン(リョウン)だったと知る。そして、犬小屋で震える少年の姿を思い起こし、無事を喜ぶ。

「追われ続けてきたが、俺はこの国の世孫だ。俺の手で王を断罪する。これが生きる理由であり、世孫としての俺の使命だ」と語るサン。王を身近に守る内禁衛に入り、暗殺のチャンスを狙うと決意するサンの身の危険を案ずるダノ。「君に救われた命だ。簡単には捨てない」とサンはやさしくなだめる。

サンを演じるリョウンの低くて甘い声は、聞いただけでうっとり気分が味わえる。ダノを呼ぶ「タノや」という声ひとつで、好き、という気持ちがあらわせる。俳優としての宝物だと思う。

恐怖で民を支配する王を倒し、新たな王の誕生に向けてストーリーが突き進む波乱万丈の9~12話。サンをはじめ、キム・シヨル(カン・フン)、チャン・ユハ(チャン・ゴンジュ)—— コッソンビそれぞれが、密かに胸に秘めてきた「使命」が明らかになる。3人とも授けられた運命に翻弄され、幼い時からその苦悩を背負って孤独に生きてきたことがわかり、愛しさが増す。

ユハは実の父の遺品として、イ・ピョンの名が刻まれたまげ留めを手にしたとき、自分が世子の息子であり、王孫イ・ギョムであることを初めて知る。王の悪政から民を救うべく密かに「木人会」を結成し、地下活動してきたユハ。ユハにとっては雷に打たれたように、その使命を強く意識した瞬間に違いない。

シヨルの使命も明らかになるときがきた。サンの同郷の男が判官チャン・テファ(オ・マンソク)と通じ、その正体がイ・ソルであることをバラすとサンを脅し、金をせびって河原におびき出したのだ。イ・ソルの登場を待ち受ける判官の部下全員を斬り倒し、絶体絶命のサンを救ったのは、やはり番人だった。

「顔を見せよ。命令だ」と言うサン。番人はサンの前に進み出て、編み笠と口元を覆う布をとり、跪く。「主君に拝謁いたします」—— サンを守った番人は、シヨルだった。「お前が番人だったとは……。すぐそばにいたのに気づかなかった」とサンはその場に立ち尽くす。西に傾いた陽がふたりを包む名シーンだ。

「主君を追いながら生きてきました。それが、番人の宿命です」とサンの目をまっすぐ見つめて話すシヨルの毅然として神々しい顔。このときまでシヨルが見せてきた、頼りない遊び人だけれどみんなをなごませる笑顔とは、似ても似つかない。まさかあのプータローのシヨルが、何人をも斬り殺してきた番人だとは……。二花院でともに暮らしていたサンだって気づかなかったのだから仕方ない。それほど、シヨルを演じたカン・フンの、陰と陽——表情の使い分けが見事だ。若者が主役で、ライトなラブコメ時代劇に見られがちな作品に、深みをもたらしている。

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