水の流れる音を聞いて、トイレに急に行きたくなったことは?失敗しないための簡単トレーニング
キッチンで洗い物をしていると、急にトイレに行きたくてたまらなくなった経験はありませんか。水道の蛇口から水を出したときや、水が流れる音を聞いたときは? トイレが間に合わない原因に多い「過活動膀胱」についてチェックしましょう。日本泌尿器学会専門医の関口由紀さんに教えていただきます。
★トイレに行きたい!ピンチのときはどうする?★
ピンチのときの即効ワザ!「トイレに間に合わない」とき役立つ3つの方法とは?頻尿・尿漏れのお悩みに膀胱が過敏に反応する「過活動膀胱」
突然、がまんできない強い尿意に襲われ、「トイレに間に合わない!」と慌ててしまう。本当に困ります。こういったタイプは、おもに「過活動膀胱(かかつどうぼうこう)」が原因です。
「蛇口から水を出したとき」や「水の流れる音を聞いたとき」に、急にトイレに行きたくなったことはありませんか。これらも過活動膀胱によるものとして知られています。
「ドアノブに触ったとき」にも、尿意をもよおすケースがあります。これも過活動膀胱。寒冷刺激などをきっかけとした反射で、膀胱が過敏に反応して起こると考えられています。
いずれも、トイレに行く途中や便座に座る前にもれてしまい、間に合わなかった…と落ち込むことがよくあります。
膀胱の過剰反応で起こる突然の尿意や頻尿、尿漏れについて、昔は「年をとればだれでも経験する症状」とされ、病気としては扱われず、対処法も研究されていませんでした。けれども今では過活動膀胱という病名がつけられ、治療薬もいろいろと登場しています。
過活動膀胱の原因はまだはっきりわかっていませんが、多くは加齢や骨盤底のゆるみなどが関係していると考えられます。また、脳の血流の低下、背骨の障害、脳梗塞などを原因とする神経因性によって起こることもあります。
加齢や骨盤底のゆるみなどによる場合は、骨盤底筋トレーニングや膀胱トレーニングなどのエクササイズによって、6〜7割は改善することがわかっています。
日ごろから骨盤底筋トレーニングなどのエクササイズで骨盤底の筋肉を強化していれば、たとえトイレに行きたくなったとしても、尿道の蛇口をピタリと閉めることができて、頻尿や尿漏れを防ぐことができるのです。