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年金5万円でやりくりする紫苑さん72歳「高齢者向け・中古一戸建て選びの5つのポイント」とは?

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池内かずこ

一戸建て購入の決め手は、管理費がいらないこと

マンションではなく一戸建てを現金で購入する決め手となったポイントは——。

●すぐ住める状態にリフォーム済みの物件だった。

●土地付きの一戸建てなら、家が壊れても土地は残り、売りやすい。自分が使用している間に家賃分が相殺できればOK。

●貯金の範囲内で、ローンを組まずに購入できた。フリーランスだと審査等の面で、ローンを借りるのが難しい。

●マンションは、毎月管理費と修繕積立金がかかり、築年数が増えるほど値上がりする。あまりにも管理費が高くなると、将来、マンションを売りにくくなる可能性も。

●一戸建は、エレベーターを使わずにすぐに外に出られ、気軽に散歩に行けるので、運動不足にならない。

「中古住宅は土台や構造がしっかりしていることが一番ですが、住宅診断士の資格をもつ大工さんに診断をお願いしたら、問題なしとのことでした。外壁のひび割れ補修と、床下のメンテナンスに必要な床下収納庫の設置も依頼して、合計5万円ですみました」

メリットがいっぱいの一戸建てでしたが、住み始めるといくつか不便なこともあったそうです。

「1階から2階へ何度も上り下りするのが大変でした。洗濯物を干したり、資料を移動したりするたびに、階段から転げ落ちたらどうしようと。でも、地域包括センターで紹介してもらった業者に格安で手すりをつけてもらい、慣れてきたら、トントンとリズミカルに上り下りする上下運動で、足腰の強化にもプラスになる! とポジティブにとらえられるようになりました」

家じゅうをDIY!季節や気分に合わせて何度もリメイク

新しいこの家に引っ越し、ひとり暮らしのサイズや使い勝手に合わせて、本や衣類、小物や食器などの持ち物を少しずつ整理してきた紫苑さん。コロナ禍で外出できなくなった頃から本格的にDIYで家じゅうのリメイクを始めました。

「ちょうど節約生活に取りかかった頃で、ステイホームの時間を利用して住まいも見直してみたのです。一人暮らしを始めた娘にDIYでテーブルや棚を作ったことがあるのですが、そのときの道具と100均で買った素材を使って、気になるところを模様替えしていきました」

娘さんのために作った棚をキッチンで生かしたり、洗面所に棚をつけ、カゴを入れてタオルや下着類を取り出しやすく整理したり。

キッチンは、ふつうの白い扉のキッチンでしたが、100均のブルー系のリメイクシートを張って、カントリー風のオリジナルなキッチンに変身させています。

「ちょっとちゃちな貼り方ですけど、惜しげなくチェンジできます。好みのイエロー系のシートで貼り換えようかと考え中です」

ステンレスの出窓には、木製の手作り台と小引き出しを組み合わせて、カップや調味料の収納に。きび糖などの調味料はジャムの瓶に入れて統一感を出しています。

リビングの窓は、浴衣用の布をカーテンにしたり、知人からいただいた組子の障子枠を組み合わせて和風テイストにしたり、季節や気分に合わせて変えています。

玄関脇の窓も、ヒンヤリしたサッシの感触と味気なさが気になり、100均の木枠をつけて温もりのある雰囲気にするなど、何度もリニューアル。

「この夏は、リビングに使った残りの繊細な障子枠を設置して、リビングのテイストと合わせました」

玄関脇の窓。組子枠に100均の障子紙を貼り、両面テープで取り付けました。裏側に貼ったブルー系のクリアファイルと落ち葉がアクセント。

キッチン照明の黒いコードをフェイクグリーンで隠したら、白い壁にも違和感なく溶け込みました。

撮影/橋本 哲
※この記事は2024年9月3日に文章構成を変更しました。

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