【最新・お金の準備】老後不安の解消に役立つ3つの保険とは?
新しい年を迎えるにあたり、新たな気持ちで家計を見直す人は多いはずです。「2024年はお金の『使い方』『貯め方』『増やし方』の3つの角度から見直して、それぞれの方針を決めましょう。効率よく管理できます」と話すのはファイナンシャルプランナーの井戸美枝さん。第1回は「使い方」のポイントを教えていただきました。
井戸美枝さんの連載はこちら。 井戸美枝の「老後のお金不安はいまから解消!」
目次
お話を伺ったのは
井戸美枝さん
いど・みえ●井戸美枝事務所代表。ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士として相談業務、講演、執筆活動を行い、お金に関する動きをやさしく解説。
2022年、老後を見据えて広い一軒家からコンパクトなマンションに転居した。
『親の終活、夫婦の老活 インフレに負けない「安心家計術」』(朝日新書)など、著書多数。
ゆうゆうtimeにて「老後のお金不安はいまから解消!」を連載中。
【2024年お金の使い方】「3つの保険」「住み替え・リフォーム」「介護・医療」には出費もやむなし
必要なお金は、予算を決めてとりおくと安心
「安心して老後を過ごすためには、必要なお金を有効に『使う』、ムダをなくして『貯める』、あるお金を効率よく『増やす』の3つが重要。年の始めに、新たな気持ちでそれぞれチェックしてみましょう」と、ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さん。
まず、「使うお金」として、生きていくうえで必要な支出を整理しよう。
「保険で準備したいのは、火災・地震保険と自動車保険、かけ捨て医療保険の3つです。これらの保険がないと老後が窮地に。保険料と保障・補償内容を確認しておいてください」
自宅のリフォームが必要な人は、将来の生活まで想定して出せる額を決めておきたい。
「今の家でずっと暮らすのか、マンションや施設などに住み替えるのかによって、使えるお金は変わります。いずれ住み替えるつもりなら、その費用を見積もって、残ったお金でリフォームの内容を考えましょう」
介護費や医療費もとりおいておくと安心だ。いつ、いくらかかるかわからないだけに予算を立てにくいが、「平均的な費用をとりおくのも一つの方法。安心材料になります」と井戸さんはアドバイスする。
【保険】準備しておきたいのはこの3つ!
①自動車保険
見直しで保険料を減らせることも。
「事故リスクの高い10代、20代の子が独立して運転しなくなれば、運転者の下限年齢が上がって保険料は減。退職して運転目的が通勤から日常生活用に変わった、運転距離が減った場合も保険料は下がります。状況に合わせ見直しを」
②火災・地震保険
「住宅火災保険」では、最近増えているゲリラ豪雨などによる水害が補償対象外。盗難も×。水害や盗難に備えるなら、「住宅総合保険」を選ぼう。
「地震保険は火災保険とセットで入るもので※、補償額は火災保険の30~50%と少なめ。生活を立て直す資金と考えておいて」
※一部、地震保険のみで加入できる少額な保険もある。
③かけ捨て医療保険
妻が夫の終身保険の特約で医療保障を確保している場合、保障額は夫の保障額の6割。保険料に対して保障が少なすぎるなら、妻は別の保険に入るか、貯蓄で備える方法も。
「保険に入る場合は、手術と入院だけを保障するシンプルなかけ捨ての保険が割安です」
これは見直そう! 生命保険(死亡保険)
死亡保障は残された家族が生活に困らないように、加入しておくもの。
「子どもが成人したら高額な保障は不要です。低解約返戻金型の終身保険に入っている人は、いつ解約すればいくら返戻金があるかなど確認して」