【ブギウギ】有能なのか役立たずなのか、わからない味わいがじわじわくる「福来スズ子とその楽団」の楽団員たち
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田幸和歌子
戦争の絶望と、弟の死、そこから立ち上がる様が圧巻のパフォーマンスと共に描かれた今週。
そんなメインストーリーとは別に、気になったのは、厚かましく厄介に見えた小夜が気配りのできる頼もしいキャラになってきたこと。そして、笑いを添えてくれた「福来スズ子とその楽団」のメンバーたち。
梅丸楽劇団のバンドマスターから引き続き、バンドの中心になっているのが、トランぺッター・一井。演じる陰山泰は、朝ドラ『ひよっこ』『なつぞら』や大河ドラマ『龍馬伝』にも出演した、NHKドラマにおなじみの人で、ベテランギタリストの三谷に扮する国木田かっぱも、『わろてんか』『まんぷく』『おちょやん』、大河ドラマ『青天を衝け』などに出演したNHKドラマ常連組。
さらに、独特の声と喋り方だけで「ながら見」層も引き込むのは、ピアニスト・二村役のえなりかずき。そして、「笑っちゃうくらい良い声」担当が二人。一人は、『ごちそうさん』『マッサン』『芋たこなんきん』などに出演していたスティック回しがやたらかっこいいドラマー・四条に扮する伊藤えん魔。もう一人は、自称「腕利き」マネージャー・五木ひろきに扮する村上新悟。
役名も中の人のお名前も微妙な胡散臭さがあり、いい声で陰口や胡散臭いことを言うオーバーアクション気味の五木の、有能なんだか役立たずなんだかわからない味わいが、なんだかじわじわくる。これからますます活躍しそうな楽団員たちにも引き続き注目したい。
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