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ベストセラー作家【アズ直子さん】発達障害による生きづらさを乗り越え、成功をおさめた秘密とは?

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ゆうゆう編集部

ネットショップ事業で大きくアップダウン

大学卒業と同時に結婚したものの、24歳という若さで家族を介護することに。そのストレスからうつ病を発症。慣れない会社勤め、介護、心の病を抱え、それでも働きたいと願ったときに、アズさんは心機一転、独立・起業に舵を切る。ネットショップを開業し、植物暦と関わりが深いフラワーエッセンスの通信販売を始めたのだ。

「フラワーエッセンスはイギリスで90年以上続く自然療法。ケルト文化由来の植物暦に基づき、採取された植物のエッセンスで心を癒やすという考え方が、失業や介護うつで疲れていた私に響いたんです。当時、ネットショップでエッセンスを扱っていたのは5店舗程度。ネットショップを立ち上げて半年後には、年商1000万円以上を達成しました。自宅でひとりでできるネット通販は、人づき合いが苦手な私にとって理想的な働き方。これで順風満帆!と思ったのですが……」

ネット通販の市場が爆発的に拡大する中、ライバル店が一気に2万店にまで増え、売り上げは激減。試行錯誤の中で1000万円もの赤字を抱えることに。人生はまさに天から地に落ちた。介護のパートに就き赤字を埋めた。

38歳の頃、当時話題になり始めていた「発達障害」という言葉に出合う。もしかして私も?と直感したアズさんは、訪れたクリニックでアスペルガー症候群(自閉症スペクトラム症)と診断された。「ショックというより、自分が何者なのかわかってホッとした」と当時を振り返る。

「それまで重ねてきた失敗の数々にも納得がいきました。どんなに努力しても変えられない部分があるんだとわかり、自分の特性を受け入れられるようになったんです」

診断をきっかけに、SNSを駆使して、発達障害にまつわる情報の発信をスタート。フォロワーは2万5000人に急増し、そこから著作の出版、講演やテレビ出演などの依頼が次々と舞い込むように。再度アズさんの人生は上向きになり、ビジネスの成功へとつながっていく。

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