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50代後半からNISAを始めるのは遅すぎる? 始めるとしたら気をつけたいことは?井戸美枝先生がアドバイス

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横田頼子

リスクが小さいのは、「インデックス型」

投資信託には、市場全体の動きを示す指数に連動して安定した利益を狙う「インデックス型」と、運用側がより高い収益を狙って運用先を選ぶ「アクティブ型」があります。

初心者におすすめはインデックス型。日経225(日経平均に連動)、S&P500(ニューヨーク証券取引所とナスダックに上場する500銘柄の株価に連動)、オールカントリー(すべての国の株式市場の株価に連動)などが代表的な指標です。

つみたて投資枠で運用できる銘柄は、長期運用に適している手数料が一定以下など、金融庁が定めた基準を満たしたものが選ばれています。慣れてきたら、成長投資枠でアクティブ型も組み入れてもいいでしょう。こちらも、長期運用を目指したいですね。

ちなみに、自分が投資したい投資信託の銘柄がつみたて投資枠にない場合は、成長投資枠でも投資信託のつみたて投資が可能です。

投資は、10年以上使わないお金で

NISAの年間投資枠、生涯投資枠とも、今年から拡大されています。50代以上の人にとって、これは朗報! 20~40代の人ほどコツコツ積み立てて増やす時間がなくても、毎回の投資額を増やすことで、利益を得やすいからです。

ただし、投資にまわしていいのは、少なくとも10~15年以上使う予定がないお金。仮に今55歳だとすると、65~70歳以降に使うお金で時間をかけて育てていく、と考えましょう。

今後10~15年以内にかかるお金は安全確実に確保を

イベント費

たとえば、数年以内に必要になる子どもの教育費、退職時に予定しているリフォーム代などは、投資ではなく、元本保証の定期預金や個人向け国債(10年満期変動型)に預けておくと安心です。

生活費の補てん資金・予備費

定年後は継続雇用で働くにしろ、収入が大きく減少します。退職後、いつまで働くのか、収入はいくらくらいになりそうか、年金はいつからいくら受け取るのか、生活費に対して赤字がどれくらいでそうかなど、ざっくりと予想してみましょう。

今後10~15年の生活費の補てん用資金や予備費も、必要なときいつでも引き出せる定期預金などに預けましょう。退職金が出る場合は、退職金から確保することもできます。

投資は、今後10~15年間で使う予定がないお金のなかから、自分のリスク許容度を考えて、「これくらいなら多少減っても許せる」と思い切れる額で始めましょう。

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