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【ガーデニング】バラを虫から守るには?知っておきたい!バラの害虫と対策

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吉原美奈子

【ガーデニング】バラを虫から守るには?知っておきたい!バラの害虫と対策

コーラルピンクの中央にアプリコット色が入る‘プリP.J. ルドゥーテ’。クレマチスも花期が合って見事です。軽井沢レイクガーデンの情景。(筆者撮影)

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せっかくきれいなバラが咲きそうだったのに花が虫に食べられたり、株が弱ったり……。バラ愛好家ならこんながっくり体験があるのでは。害虫の特徴や発生時期を知り、適切に対処したいものです。

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クラシカルなベンチの左に’ラプソディ イン ブルー‘と思われるバラを、上からは花径2㎝ほどのつるバラを枝垂れさせた海外の庭。

防虫、殺虫の基本とは

バラを育てている人にとって害虫は頭の痛い問題です。自然の中で育てている以上、どこからともなく害虫はやってきて少し目を離しているとあっという間に被害を及ぼしてバラをだめにしてしまいます。

害虫対策には決定的な防除法はなく、定期的な薬剤散布の際にスミチオン、オルトランなどの家庭園芸用の殺虫剤を散布するか、発見するたびに捕殺し薬剤を散布します。

病気と害虫の両方に効くバラ専用のスプレー式の薬剤を常備しておくとすぐに使えて効果的です。

メイアン社(仏)が日本の桜に敬意を込めて名付けたという’ピンクサクリーナ‘。四季咲きで花付きがよく丈夫。海外で多くの賞を受賞しています。(筆者撮影)

殺虫剤を農薬だからと嫌う人もいますが、市販されているものは園芸用の使用で安全性が認められている商品ですので、必要以上に怖がることはないと思います。

風があまり強くなく、気温の低い早朝か夕方に行うと効果があります。

捕殺とは手で害虫を捕まえることで、軍手をはめて手でつぶすか、大きめの幼虫は箸でつまんで瓶などに移します。早期に発見でき、数が少ない場合はこれで済むこともありますが、発生した周辺に薬剤を散布しておくとより安心です。

パーゴラを埋めつくすように咲く‘つるアイスバーグ’。花付きがよく生育旺盛でトゲは少なめです。木が充実してくると秋にも少し咲きます。

バラに多い害虫のいろいろ

アブラムシ
3~11月頃まで、バラの生育期間中ほぼずっと発生しますが高温期の8月は少なくなります。みずみずしい茎や葉、新芽、蕾にびっしりと寄生し、樹液を吸汁します。見つけたら即、手でつぶすか殺虫剤をスプレーします。

チュウレンジハバチ
4~9月頃まで発生し、黒緑色をした幼虫は葉裏にびっしりと付いて、あっという間に葉を食害します。葉ごと切りとって処分しましょう。
成虫はお腹が黄色なのですぐ分かります。茎に止まって茎を割り、産卵するので手で捕殺します。

バラゾウムシ(クロケシツブチョッキリ)
2㎜ほどの小さな黒いゾウムシで、4~5月、7月、9~10月の新芽の出る時期に発生。新芽の下に産卵し、上部はチリチリと黒く枯れます。枯れた部分が地面に落ちると、それを食べて幼虫が育つので枯れた部分は手で摘みとります。捕殺は難しいので殺虫剤で防除します。

コガネムシ
花にもぐり込み食害して、花を見苦しくします。バラには体長1㎝ほどの小さな種類が飛来し、白や黄色などの明るい花色のバラが被害を受けやすいようです。殺虫剤をスプレーすると一時的にいなくなりますが、またすぐにやってくるため、動きの鈍い早朝にこまめに捕殺するしかありません。

ヨトウムシ
緑褐色のわりと大き目なニョロニョロした幼虫なのですぐに目につきます。あっという間に葉を食害してしまうので見つけ次第捕殺します。夜間に現れることが多いのですが、日中でも見かけます。

ハダニ
真夏の高温乾燥期に発生し、葉がクモの巣のような糸に覆われたり、葉脈を残して葉がすかすかになったりします。水を嫌うので株全体にホースで勢いよく水をかけるか、それでも効果がない場合はバロック、ダニ太郎などの専用の殺ダニ剤を散布します。

カイガラムシ
枝に白い粉状や粒状の虫が付着し、放置しておくと株を弱らせ、枯らすこともあります。被害が少ないうちにブラシや割りばしでこすり落とします。土に落ちたらそのままにしても大丈夫。冬にボルンなどのカイガラムシ専用の薬剤を散布すると効果があります。

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