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年に1500人以上も命を落とす【熱中症】「私は大丈夫」と思っていても、知らないうちにしのびよる症状とは?

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ゆうゆう編集部

これからも厳しい暑さが予想され、熱中症の危険も高まってきます。主な症状や予防法、なってしまったときの対処法など、熱中症について正しい知識をもち、自分や周囲の人の命を守りましょう。

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体温調節機能が働かず、体に熱がこもり脱水状態に

多いときは年に1500人超が命を落としているという熱中症。でも、「私は大丈夫」と、ひとごとのように思っている人も多いのではないだろうか。

「まず、加齢とともに熱中症になりやすい体になってきていることを、知っていただきたいですね」

と、常喜医院院長の常喜眞理さん。

熱中症は、高温多湿の状況に長時間いて、体温調節機能がうまく働かず、熱が体内にこもってしまうことで発症する。

「体内の水分が低下した状態、つまり脱水状態で起こります。体内の水分量は、加齢により細胞の保湿能力が低下するため減少していきます。年とともに皮膚がカサついてきたり、潤いがなくなってきたりというのを実感しているのではないでしょうか。また、筋肉量も減少するので血流が減り、その分の水分量も減って、より脱水状態に陥りやすくなります」

加齢により「暑さや渇き」を感じにくくなっていることにも注意したい。

「五感をコントロールする脳の視床下部の機能が低下して、若い頃より温度感覚が鈍り、のどの渇きも感じにくくなります。その結果、暑さを避けたり水分を補給したりといった対応策が遅れ、気づいたときには熱中症、となりがちです。『私だけは大丈夫』はないと思ってください」

熱中症は家の中でもひんぱんに起こる。

「夜、寝ているときにも起こります。実際、朝方に救急搬送される方も増えています」

家の中でも熱中症の危険大!

熱中症の主な症状には、めまい、吐き気、倦怠感、筋肉痛、足のつり(こむら返り)、頭痛、微熱、大量の発汗などがある。

「重症になると意識障害、嘔吐、手足が動かないなどの症状が出て、命に関わることも。このような場合は医療機関での治療が必要ですので、救急車を呼ぶなどしましょう。軽症でも、応急処置をしてもよくならない場合は病院へ。頭痛、吐き気、37度以上の熱がある場合は、熱中症ではなく新型コロナなどの感染症かもしれないので、医療機関で受診してください」

熱中症の症状が出たり、周りの人が熱中症になったりしたときは、下のコラムを参照して対応を。

「まず、水分と塩分の補給が必要です。インスタントみそ汁やスープでもいいのですが、夏の間は手軽に補給できる経口補水液を冷蔵庫に常備しておくといいでしょう。飲みやすいゼリータイプもあります。体を冷やすときは食料品についてくる保冷剤でも大丈夫です。冷凍庫にいくつかストックしておくと安心です」

冷凍庫に保冷剤を常備しておくと安心。

【熱中症かも?と思ったら】
□涼しい場所に避難し、衣服をゆるめる。または脱がせる
□首、わきの下、脚のつけ根など太い血管の通るところに保冷剤や濡れタオルなどを当てて体を冷やす。 扇風機などで冷風を送る
□経口補水液や塩分入りの飲み物で、水分と塩分を補給。インスタントみそ汁やスープでもOK

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