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5万円旅で人気!【かたせ梨乃さん】に聞く「旅を楽しむための3つの秘訣」とは?

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ゆうゆう編集部

いとうあさこさんとの、予算5万円の旅番組が大好評のかたせ梨乃さん。若い頃からさまざまな旅を楽しんできた旅の達人は、何を大事にして各地を訪れてきたのでしょうか。これまでの旅の思い出や、大人の女性がこれから旅を楽しむための秘訣を教えていただきました。

PROFILE
かたせ梨乃さん・女優

かたせ・りの●1957年東京都生まれ。
獨協大学在学中にCMモデルとしてデビュー。
78年「大江戸捜査網」で女優デビュー。86年映画『極道の妻たち』でブレイク、以降、ドラマ、映画、バラエティと幅広く活躍。
映画『肉体の門』『コードブルー―ドクターヘリ緊急救命―』など出演作多数。
テレビ東京系「あさこ・梨乃の5万円旅」にレギュラー出演中(不定期放映)。
2025年にはNHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」に出演予定。

名門校同窓生2人による爆笑体当たりの旅

かたせ梨乃さんと旅というと思い浮かぶのは、人気シリーズの「あさこ・梨乃の5万円旅」(テレビ東京系)だろう。かたせさんとお笑いタレントのいとうあさこさんという、異色の組み合わせにも思える2人が、予算5万円で体当たりの旅をする。この8月の放送で17回目を数えた大人気番組だ。もともとは、この2人とフリーアナウンサーの高橋真麻さんの3人旅としてスタートした。世代の違うこの3人は私立学校の名門中の名門、雙葉学園に小学校から高校まで通った「同窓生」なのだ。

「あさこちゃんが私の13歳下で、真麻は24歳下。通学時期はほとんど重なっていないのですが、同じ学校に12年通った共通点があるんです」

高橋さんは子育てのため参加が難しくなり、現在は2人にゲスト1人を迎える形で行われている。全員分の交通費、食費、宿泊費など計5万円に収めなければいけないという制約があるうえに、スマホの使用は禁止で、下調べ不可。とにかく現地に行って、人と関わり、人に聞き、助けられながら進むしかない。「やらせなし」の真剣勝負で、だからこそハラハラドキドキ。見ている側も、ともに旅をしている気分になって面白い。

「開始当初はもっとルールが緩かった気がするんですけど(笑)、いつの間にか予算5万円に落ち着いてしまって、ちょっとコーラを飲みたくてもお菓子を食べたくても、自分たちのお金を使うことは許されません。脱水症状や低血糖にならない程度の最低限のお水や飴などはOKだけど、あとはすべてご覧いただいたまま。本当に厳しいんですよ(笑)」

トラブルもある代わりに奇跡的な出会いもあるのが楽しい

まずは情報を得るため観光案内所に立ち寄るのが5万円旅の基本だ。目的地までの乗り物の時刻を調べ、それに合わせて寄り道をする。酒豪の2人は、折に触れて「お清め」と称しては祝杯をあげる。所持金が心細くなってくると、スタッフから「ボーナスゲーム」の提案がある。勝利すれば資金が増えたり、豪華な食事にありつけたりとご褒美があるのだが、これも一筋縄ではいかないものばかり。その道中はハプニングの連続だ。しかし、「思えば昔の旅ってこんな感じだったな」と、旅の醍醐味や原点を教えてくれるようだ。

「今の時代、調べると全部すぐ情報が出てきちゃうでしょ? でもそれができないとトラブルもある代わりに、奇跡的な出会いがいろいろあるんです。この前、茨城へ行ったときは休日だったから、開いているお店が少ないうえにどこも人がいっぱい。お昼にありつけないまま2時半ぐらいになって、私なんか空腹で無口になっちゃってね(笑)。でも最後にギリギリで入れたラーメン屋さんが、ものすごくおいしいところだったの。もしお昼どきに行っていたら入れなかったかもと思うと、遅れたことに意味がある。思いがけない出会いがあるものです」

先日、かたせさんはバラエティ番組である俳句を詠んだ。「始発待つ素足ぶらぶら大三東(おおみさき)」。これは、「5万円旅」で長崎を訪れた体験から生まれた一句だ。

「島原鉄道に乗っていたとき、大三東駅を通り過ぎたんです。ホームが海に面しているとても美しい駅で、ものすごく心惹かれて。次の駅で降りたときに『私、さっきの所に戻りたい』って言ったら、あさこちゃんが『嘘でしょ?』って(笑)。戻るには電車賃もいるし、単線だから時間もかかる。でも戻らないと絶対後悔すると思った。それで駅員さんに聞いたら、今戻れば上りと下りがその駅で待機する時間が数分あるとわかって。『時間はわずかだけれど、ワンチャンスありますよ』と教えてくれたんです。それで戻ったら、やっぱりすごくいい所で、ホームに座ると足のすぐ下が海なの。もう感動して。旅ってそんな体験がたくさんできるんですよね」

アクシデントの連続で「こんなことやってられないわ」と投げ出しても不思議はないような場面でも、かたせさんは心底楽しんでいるように見える。

「旅先で何かよくないことが起こっても、ブルーにはなりません。楽しくなるヒントが必ずあるはずだから。たいていのトラブルは24時間経てば笑えるのよ(笑)」

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