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5万円旅で人気!【かたせ梨乃さん】に聞く「旅を楽しむための3つの秘訣」とは?

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ゆうゆう編集部

協力するときは一緒に過ごしてあとは無理せずひとりで

公私ともにこれまでたくさん旅をしてきたが、プライベートでは、そのほとんどがひとり旅だった。

「自由に動けるし、ひとりっ子だから普段からひとりの行動に慣れているんです。でも旅先で晩ご飯をひとりで食べるのだけは寂しい。海外の場合は友達のいる街を訪れて居候して、昼は自由に、夜だけは一緒に食事をする。そこを拠点に、その友達の友達を頼って別の街で居候して……という旅をよくしていたんです。最近は、たとえば全国各地にいる友達と『バンコクの空港で待ち合わせしよう』と、現地集合する旅がラクでいいですね。旅行中ずっと一緒ではなく、連携できるところは協力して、あとは無理せず自由に。そういう旅って楽しいのよ。でもこれを実現するには、それぞれがある程度自立していないとね」

旅慣れた大人は楽しみ方も上手なら、心構えもきっちり。無理をせず自分に合ったスタイルだから素敵な体験ができ、いい思い出が残る。

心地よいと思えるための旅支度は念入りに

「私はね、旅慣れてはいるけれど、荷物は多いんですよ。自分がどんな環境でもリラックスして心地よい時間を過ごしたいから。海外なら、日本の質のいいシャンプーとトリートメントは必須。若い頃、海外に長期滞在するときは、ゆっくり本を読みたくてスーツケース1個に本を詰めていました。目的地に着いたらすぐ飲みたくて、シャンパンとグラスを必ず持参していた時期もあったのよ(笑)」

荷物はキュッとコンパクトにして身軽で行くのが旅上手、というイメージもあるが、誰のためでもない自分のための旅。自分がいちばん心地よくいられるよう計画し、支度ができる人こそ、本当の旅上手といえるのかもしれない。

旅といえば、移動手段の確保は必須。かたせさんは人任せにせず、自ら駅の券売機で予約し、購入することもあれば、マイルを使ってネットで航空券を予約することもある。

「最近はお店もセルフレジだし、映画館もチケットレスが増えて、何でも自分で操作しないとダメな時代になってきたじゃないですか。だから慣れないと。じゃないと添乗員がいる旅しかできなくなるものね(笑)」

こんなふうにしなやかに、ひょいと風に乗るような旅ができたらどんなに素敵だろう。何だかぶらりとひとりで出かけたくなってきた。

「旅は道程が大事。目的地の説明はガイドブックに書いてあるけれど、道中で起こる出来事や見える景色、思いもよらぬ発見や出会いは、そのとき、その瞬間の自分にしか感じられない。そこに旅の楽しみが詰まっていますよね。だから私はいつまでも、自分の足で歩いて旅をしていきたい。旅は点じゃなくて線。その線を楽しむことだと思います」

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