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「比べない生き方」69歳の料理研究家【枝元なほみさん】のホームレス支援~フードロス削減への挑戦[前編]

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ゆうゆう編集部

思いついたら走りだす

仕事に対する気持ちも変わった。

「100本ノックみたいに仕事をしていた時期もありました。早い・安い・見栄えがいい料理、ずいぶんやったけど、もうそれはそろそろいいかな、やたらに働くという感じじゃなく違うことをやりたいなって。病気だし、コロナでひとりで考える時間も過ごして、これからは自分のペースで好きにさせてもらおうと思っています」

料理研究家たるものという気負いや人と張り合うようなところを、枝元さんは、一切もち合わせていない。だから、自分のペースでと、するりと言えるのかも。

「私、人と自分を比べないんです。世間的なことが気にならない」

もちろん、はじめからそうできたわけではない。

「訓練してきたんです。人と比べても何にもならないでしょう。そっちに自分の気持ちが向きそうになると、別のことを考えたり、自分がやりたいことに集中したり……そのかいあって、今はほんとに気にならなくなりました。人の目も、世間のことも」

やりたいと思ったら、計画を立てる前に走りだすのも、枝元流だ。

「計画をと考えているうちに、やりたいことが逃げていっちゃう気がして。思いついたら動きだして、走りながら考える。私、ムーミンのスナフキンが好きなんです」

自由を愛する旅人スナフキンは言う––––。人の目なんか気にしないで、思うとおりに暮らしていればいいのさ。

【後編は10月25日(金)に公開】

※この記事は「ゆうゆう」2022年1月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

※2024年3月22日に配信した記事を再編集しています。

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