記事ランキング マンガ 連載・特集

【ガーデニング】バラの基礎体力をつける【元肥】の与え方とは? 初心者のバラ育てQ&A

公開日

更新日

吉原美奈子

Q 元肥の種類と量はどうすればいいの?

A 成木のバラ1株につき、油かす骨粉草木灰各200~300gが基本(草木灰をくん炭に替える場合は1ℓ程度)です。

生育旺盛な株には多めに、弱っている株には少なめに与えます。
弱っている株に多量に与えると根が吸収できずに根腐れを起こすこともあるからです。

また、元肥を与える場合は必ず腐葉土(または乾燥牛ふん)をバケツ1杯ほど入れて土をふかふかにします。あらかじめ計量しておくと作業がスムーズです。

肥料の量についてですが、都市部の庭でバラを育てているような場合は、どうしても狭いスペースに密植しがちです。
狭いスペースの庭でバラの本数分の肥料を与えるのは、肥料過多にもなりかねません。

その場合、たとえば3株を並べて植えている場合は、2株分の分量を株間に与えるなどと調整してみてください。
冬の元肥が足りていない場合は、3月の生育ぶりを見て追肥で補うこともできるので、与え過ぎよりは少なめでもよいのです。

【ガーデニング】バラの基礎体力をつける【元肥】の与え方とは? 初心者のバラ育てQ&A(画像5)

花弁が赤で裏が白のバラ。このタイプではHTの‘ラブ’が知られています。縁取りやグラデーションなどのバラを集めるのも楽しい。

Q 元肥の具体的な与え方を教えてください

A 基本の与え方は、まず株の周囲30㎝ほどの所にドーナツ状にぐるりと、深さ10~20㎝の溝を掘ります。

ここに混ぜた油かす骨粉草木灰腐葉土(または乾燥牛ふん)を入れ、掘り上げた土を戻して全体を混ぜながらなじませます。
さらに土の表面に腐葉土を薄く敷いておくと土の乾燥防止、雑草防止にも役立ちます。

バラの周りに他の植物を植えていてドーナツ型の穴が掘れない場合は、株の周囲3~4カ所に穴を開けて肥料を入れてください。

なお、花壇のバラに肥料を毎年与えるうちに土の高さが高くなってしまったような場合は、古い土や固くしまった土をスコップでとり除き、地表面を少し低くしてから行うとやりやすいでしょう。

▼あわせて読みたい▼

>>年末までにやっておきたいバラ仕事 ―初心者のバラ育てQ&A >>【ガーデニング】年末からはバラ仕事が目白押し!まずは鉢植えバラの手入れを >>【ガーデニング】12月のバラの手入れと、“がん腫病” ―初心者のバラ育てQ&A

有機質肥料とは、植物や動物の有機物を原料とした肥料で、油かす、鶏ふん、魚粉などがその代表例です。土壌中の微生物が有機物を分解することで、植物が吸収できる栄養素がゆっくりと供給されます。この特徴により、化学肥料と比べて土を改良し、植物の健康的な生長を促す効果が期待できます。特にガーデニングでは、土壌の栄養バランスを整えたり、地力を持続的に保ったりする目的で愛用されています。一方で、効果が現れるまで時間がかかるため、計画的な使い方が望まれます。環境にも優しく、初心者からベテランまで幅広いガーデニ...

詳細を見る

化成肥料とは、チッ素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)などの成分を人工的に化学合成して配合した肥料で、植物の生長をバランスよく促進する目的で用いられます。多くは粒状または粉末状で市販され、成分の含有比率が明示されているため施肥設計がしやすく、園芸初心者からプロまで幅広く利用されています。ただし即効性が高い化成肥料は、与えすぎると肥料焼けを起こすこともあるため、緩効性を用いたり適量を守ることが大切です。

詳細を見る

草木灰とは、植物を燃やして得られる灰で、おもにガーデニングで使用される天然の肥料です。カリウムやリン酸が豊富に含まれており、土壌のpHを上げてアルカリ性にする働きがあります。特に酸性土壌を改良したり、果樹や花の開花を促進したりする際に役立ちます。また、野菜の病害予防や害虫対策にも効果的です。ただし、多量に使うと土壌バランスを崩すこともあるため、適量を守ることが大切です。

詳細を見る

腐葉土とは、落ち葉や枯れた植物の枝などが微生物の働きによって分解され、ふかふかの土状になったものです。ガーデニングでは、土壌改良材として使用されることが多く、通気性や水はけを向上させ、植物の生長を助ける効果があります。また、有機物を豊富に含むため、植物にとって優れた栄養源となります。手作りも可能で、落ち葉を積み重ね適切に管理すると約半年~1年で完成します。庭づくりやプランター栽培にも非常に役立つ、自然の恵みを生かした便利なアイテムです。

詳細を見る

牛ふんとは、牛の排泄物を発酵・熟成させた有機肥料の一種で、土壌の保水性や通気性を改善する効果があります。栄養価はそれほど高くないものの、土壌中の微生物活動を活発にし、団粒構造の形成を促進します。完熟していない牛ふんは悪臭や虫の発生の原因になることもあるため、市販の完熟牛ふん堆肥を選ぶのが一般的です。野菜や草花の元肥として広く利用されています。

詳細を見る

油かすとは、菜種や大豆などの油を搾った後に残るかすで、チッ素分を多く含む有機肥料です。元肥や追肥として利用され、植物の葉や茎の生長を促します。ゆっくりと効き目が現れるため、長く栄養を与えたいときに適しています。ただし、施しすぎると発酵時に悪臭が出ることがあるため、量や場所に配慮が必要です。また、スイセンはチッ素過多になると、球根が分球しやすく花が咲きにくくなるため、リン酸分の多い肥料を施します。

詳細を見る

根腐れとは、土の水はけが悪いことによって、植物の根が腐ってしまう状態をいいます。肥料の与えすぎでも根腐れが起こることがあります。根腐れをほうっておくと、葉がしおれたり枯れたりします。

詳細を見る

寒冷地とは、平均気温が低く、冬季に雪や霜が多く降る地域を指し、園芸においては栽培可能な植物が限られる環境です。北海道や本州内陸部などが該当し、霜害や冬越しの難しさが課題になります。寒冷地では耐寒性の高い宿根草や球根植物が重宝され、逆に熱帯性植物は室内での越冬が必要です。栽培カレンダーも地域ごとに調整が必要で、気候に合った植物選びがガーデニング成功の鍵となります。

詳細を見る

骨粉とは、牛や豚などの動物の骨を高温処理して粉末状にしたリン酸質肥料で、おもに花や実のつきをよくする効果があります。即効性はありませんが、土壌にじっくりと効いてくる緩効性で、バラや球根植物、果樹などに多く用いられます。有機質肥料の一種として、堆肥などと併用することで、より健全な土づくりに貢献します。

詳細を見る

追肥とは、植物の生育期間中に追加で施す肥料のことです。​元肥だけでは不足しがちな栄養分を補い、植物の健全な生長を図ります。​

詳細を見る

肥料とは、植物が健やかに生長するために欠かせない栄養素を補給する材料のことです。おもにチッ素、リン酸、カリウムを三大要素とし、それぞれ葉の生長、花や実の形成、根の発達を助けます。有機質肥料と無機質肥料に分類され、有機質肥料は堆肥や骨粉など自然由来で、土壌改良にも効果的。一方、無機質肥料は成分が均一で即効性が魅力です。ガーデニングでは植物の種類や生長段階を考慮し、適切な肥料選びと施肥のタイミングが大切です。

詳細を見る

成木とは、植えつけから数年が経過し、十分に生長して実をつけたり、花を咲かせることができるようになった樹木のことを指します。例えば果樹園で見られるリンゴやモモの木も、成木になれば毎年安定して収穫が期待できます。成木になるまでの管理が重要で、剪定や害虫対策、肥料など細やかなケアが必要です。ガーデニングにおいては、この段階になれば見栄えもよく、大いに楽しむことができます。

詳細を見る

元肥とは、植物を植える前や植えつけ時に、あらかじめ土に混ぜ込んでおく肥料のことです。追肥とあわせて行うと元気に育ちます。

詳細を見る

休眠とは、植物が生長を一時的に停止して、寒さや乾燥などの不利な環境から身を守る生理状態のことを指します。球根や落葉樹などでは、冬の寒さに備えて活動を停止し、気温が上がると再び芽吹きます。休眠中の植物は水や肥料をそれほど必要としないため、過湿や過剰施肥を避けて管理することが大切です。休眠の有無や期間を知ることは、植え替えや剪定の適期を見極めるうえでも重要です。

詳細を見る
画面トップへ移動