【浅田美代子さん・69歳】「面白がって生きなさい」 樹木希林さんからもらった言葉は今も大事に心の中に
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ゆうゆう編集部
ご縁に恵まれたのも幸運なところ
名だたる俳優たちとの共演を経て、そして浅田さん自身の人柄もあって、多くの人とのつながりが紡がれてきた。昨年のデビュー50周年のイベントには、多くの友人たちが駆けつけてくれたという。
「オーバーにやりたくなかったので、仲のよい友人たちが集まってくれたんですけど、みんな料金払って来てくれたんです。清水ミチコさんが司会してくれて、MISIAさんや藤井フミヤさんが歌ってくれて、小泉今日子さんや寺島しのぶさんも来てくれた。すごく豪華で自分のイベントなのに感動しちゃいました」
そうした幅広く温かい交友関係を長年にわたって築けているのも、浅田さん自身が同じ気持ちで人に接するからなのだろう。ほとんど仕事ではなく、飲み屋など私的な席で出会った間柄なのだそうだ。
「そういう場って素が出るでしょう? そうするとすごく仲よくなれるんですよね。こういうご縁に恵まれているところが私の運のよさ。縁も運という気がして感謝ですよね」
犬に助けられたから、今度は私が助ける番。たかが一頭、されど一頭です
ライフワークとしている保護犬愛護の活動も地道に続けている。悪質な繁殖業者から動物をレスキューし、譲渡会を開き、生体販売を止めるべく環境省に働きかけもする。そこまでするのはなぜなのか。
「私が母を亡くして引きこもり状態になったとき、何が助けてくれたかといったら、そのとき一緒にいた犬たちだったんです。なので何か恩返しがしたいと、保健所で保護されていた犬を1頭引き取ったんです。虐待を受けていて人を恐れていた子が、徐々に徐々に変化して、私が仕事から帰ったら、玄関まで尻尾を振って迎えに来てくれるようになったとき、もう泣いちゃったんですよ」
現在も3頭の元保護犬と暮らす浅田さん。
「『あ、ここは大丈夫なんだ』とわかったら、みんな顔が変わってくるんです。その変化がうれしい。すべての犬を救えるわけではないですけれども、『たかが一頭、されど一頭』というのが私の信念なんです」