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【ガーデニング】猛暑でも枯らさない!真夏の鉢植えの水やり術と水切れレスキュー法

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光武俊子

夏は水やりのちょっとした失敗で、植物を枯らしてしまうことがあります。酷暑の夏に植物も人も安心な水やりの方法とは!? どんな点に気をつけたらよいのか、あるある失敗例に学びながら水やりのコツを身につけましょう。水切れを防ぐちょっとした工夫も覚えたいものです。

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「水やりの基本」は乾湿のメリハリにあり!

植物を元気に育てるために、水やりはとても大切です。その基本は、鉢植えの表土がよく乾いたら、水が鉢底から流れ出るまで株元にたっぷり与えるということ。そんなことはよくわかっていても、じつはタイミングや水の量に人それぞれの癖が出るようです。

植物のお世話が大好きなAさんは、表土がいくらか白っぽく見えたらすぐに水やりをするので、鉢の内部は常に湿った状態です。いつも忙しいBさんは、たくさんある鉢にじっくり水やりする暇がなく、水やりしたつもりでも鉢底から流れ出るほど水が十分ではありません。

植物は根から水分や養分を吸収するだけでなく、呼吸もしています。鉢土が常に過湿気味では、根は呼吸ができずに根腐れしやすくなります。また、水をたっぷり与えないと、鉢内の空気が新鮮なものに入れ替わりません。「表土がよく乾いてから、たっぷり」水やりすることで、根は新鮮な空気を吸えるわけです。

根は水を求めて伸びるので、用土に乾湿のメリハリをつけることが成長に必要です。とくに多肉植物のように乾き気味を好む植物は、表土が乾いてからさらに数日後に水やりする方がよく育つもの。土の乾き具合は目で視るだけでなく、指の感触や、水やり直後の鉢の重さとの違いなども目安にするとよいでしょう。

気をつけよう! こんなときに「水切れ」させやすい

とはいえ、昨日まで元気だった鉢植えの植物が、気づいたときは見るも無残にしおれてしまった! そんなことがありますね。

例えば、
①降り続いていた雨が止んで急に晴れた日、湿度が下がるので植物は葉の気孔から盛んに水分を蒸散させます。でも、雨が続いて水やりしてなかった鉢土は乾き気味で、あっという間に水切れしがちです。

②1日中(または1晩中)強風が吹いた日、洗濯物がよく乾くのと同様に鉢土も植物も乾いて水切れします。エアコンをつけたときに、うっかり室外機近くに置いていた植物が風を浴びてノックダウンということも。

③茎葉が茂って株元に雨が当たっていない鉢植えは、雨が続いていても水が十分に足りていないことがあります。そういう鉢植えは土の乾き具合を気にかけて、雨降りでもときどき水やりして水切れを防ぎましょう。

超忙しくて水やりできない方や旅行で留守にする場合は、鉢底から吸水用のひもを水に垂らす底面吸水や、潅水装置を利用してみませんか。

【ガーデニング】猛暑でも枯らさない!真夏の鉢植えの水やり術と水切れレスキュー法(画像3)

底面給水

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潅水装置の例

マルチングは、土の表面をワラやバーク(樹皮)チップ、プラスチックフィルムなどで覆うことです。乾燥防止、雑草抑制、土の流出防止、地温調節などの効果があります。

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植えつけとは、苗や苗木、球根などを土に植える作業のことを指します。適切な時期や深さを守ることで植物の発芽や発根が促され、順調な生育につながります。植物ごとに適した用土が望ましく、植えたあとはしっかり水やりをして根づかせることが大切です。植物の種類によって用土の種類や肥料の施し方が異なるため、事前に育て方を確認しておくと安心です。

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多肉植物とは、​乾燥地帯に適応するため、葉や茎、根に水分を貯蔵する組織をもつ植物の総称です。アロエ、エケベリアなどが代表的です。​ぷっくりとした独特の形状や多様な色彩が特徴で、室内外の観賞用として人気があります。

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腐葉土とは、落ち葉や枯れた植物の枝などが微生物の働きによって分解され、ふかふかの土状になったものです。ガーデニングでは、土壌改良材として使用されることが多く、通気性や水はけを向上させ、植物の生長を助ける効果があります。また、有機物を豊富に含むため、植物にとって優れた栄養源となります。手作りも可能で、落ち葉を積み重ね適切に管理すると約半年~1年で完成します。庭づくりやプランター栽培にも非常に役立つ、自然の恵みを生かした便利なアイテムです。

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根腐れとは、土の水はけが悪いことによって、植物の根が腐ってしまう状態をいいます。肥料の与えすぎでも根腐れが起こることがあります。根腐れをほうっておくと、葉がしおれたり枯れたりします。

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培養土とは、植物を育てるために使う土のことです。数種類の土がブレンドされた市販の培養土は、通気性、保水性、排水性、養分のバランスがよく、初心者でも失敗なく植物を育てられます。植物の種類(花、野菜、多肉植物など)ごとに専用の培養土も市販されています。

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光合成は、植物が太陽の光をエネルギー源にして、二酸化炭素と水から酸素と栄養(糖)を作り出す生命活動の基本です。葉の中にあるクロロフィル(葉緑素)が光を受けることでこの反応が起き、植物の生長だけでなく、地球上の酸素供給にも関与しています。ガーデニングでは、植物が光合成しやすいように日当たりを確保し、葉を健康に保つことが重要です。日陰を好む植物でも、ある程度の光が必要であるため、「光と植物の関係」を理解しておくことは、育てる楽しさを深めてくれます。

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表土とは、ガーデニングや農作業において地表のごく浅い部分を指し、植物の生育に重要な土壌層です。この部分は通常、有機物や微生物が豊富で、植物が栄養を吸収しやすい環境を提供します。また、水分を保持しつつ排水性も高いため、根の生長を促進します。特にガーデニングでは、健康な表土を保つことが美しい花や元気な野菜を育てる鍵となります。草花を植える際には、表土の改良や適切な肥料の使用が推奨されます。

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葉水とは、霧吹きなどで植物の葉に直接水をかけることをいいます。乾燥を防ぎ、ハダニなどの害虫対策にもなります。特に室内で育てている観葉植物は空気が乾燥しやすいため、葉水で適度な湿度を保つことが大切です。シリンジとも呼ばれます。

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用土とは、植物を育てるために使う土のことです。植物の種類に合わせて、水はけ、保水性、通気性、栄養のバランスを考えてつくられています。園芸店では「観葉植物用」「野菜用」「多肉植物用」など、目的別の用土が販売されており、初心者でも使いやすくなっています。

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株元とは、植物の茎が地面と接するあたり、根元の部分を指す言葉で、水やりやマルチング、病害虫の発生チェックなど園芸作業の上で注目すべき場所です。特に多年草や樹木では、株元の通気性や湿度が健康維持に大きく関係し、落ち葉や腐葉土のたまり過ぎによって蒸れたり、カビが発生するリスクもあるため注意が必要です。冬越しや剪定後の管理でもポイントになる場所です。

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徒長とは、植物の茎や葉が不自然に間延びしてひょろひょろと生長してしまう状態を指します。日照不足、チッ素肥料の与えすぎなどが原因で、弱々しい株になりやすく、病害虫にもかかりやすくなります。

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