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NHKの放送がきっかけで海外で大流行り!「日本式ウォーキング」とは?—『インターバル速歩』の開発者・能勢博先生に聞く

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植田晴美

日本発の歩き方が、いま世界で注目を集めています。その名も「インターバル速歩」。ただ歩数を稼ぐのではなく、“歩き方”そのものに秘密があるのだとか。海外のSNSでバズり、専門家も驚く効果が話題です。開発者の能勢博先生に、このウォーキングの魅力を伺いました。第1回は、世界を席巻しつつあるインターバル速歩とはどんなものか、その基本からご紹介します。

お話を伺ったのは

能勢 博先生(信州大学医学部特任教授 医学博士)

のせ・ひろし●京都府立医科大学医学部卒業。米イェール大学、京都府立医科大学などを経て1995年信州大学医学部教授、2003年信州大学大学院医学研究科教授、2018年より現職。信州大学、長野県松本市、民間企業、市民が参画する健康づくり事業「熟年体育大学」の運営組織であるNPO法人熟年体育大学リサーチセンターで、理事長・副理事長を務め「インンターバル速歩」を指導。8700人以上の中高年に運動指導を行なってきた。趣味は登山。著書、マスコミ出演多数。

大切なのは、歩数より歩き方! 歩き方を変えるだけで、血管や脳が若返る

「万歩計をつけて1日1万歩がんばって歩いている」
「毎日30分間、歩くのが日課」
など、健康のためウォーキングを習慣にしている人も多いでしょう。でも、

ちょっと待って! 近年の研究により、健康維持や不調改善に本当に役立つウォーキング法が明らかになったのです。

実はウォーキングで大事なのは、歩数や距離、時間ではなく、歩き方だと説明してくれたのは、信州大学大学院医学系研究科の能勢博特任教授です。

「“1日1万歩を目標に”とよく言われますが、ダラダラと歩いても、あまり効果がありません。速歩き3分、ゆっくり歩き3分を交互に繰り返すインターバル速歩という歩き方こそ、さまざまな健康効果が得られるのです」

インターバル速歩の産みの親である能勢先生は、これまで20年以上の時間をかけて10,000人以上の中高年の方々を対象に、どんな歩き方が役立つのか検証を繰り返してきたそうです。

すると
「インターバル速歩を生活に取り入れると、筋肉、血管、関節、骨、脳などが若返る、持久力がアップするなど、さまざまな効果が実証できたのです」

血管が若返るということは生活習慣病の予防や改善につながりますし、脳が若返るということは認知症の予防や改善にもなるため、現在インターバル速歩は大きな注目を浴びています。

<インターバル速歩の主な健康効果>
◆筋力アップ
◆腰痛やひざ痛が改善する
◆スタミナがつく(持久力アップ)
◆認知症の予防
◆高血圧が改善
◆動脈硬化を予防
◆糖尿病の予防、改善
◆骨粗しょう症の改善
◆肌つやがよくなる
◆アンチエイジング効果
◆睡眠の改善
など

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