NHKの放送がきっかけで海外で大流行り!「日本式ウォーキング」とは?—『インターバル速歩』の開発者・能勢博先生に聞く
速歩き3分+ゆっくり歩き3分で1セット、1日5セット×週4回
特別な道具が不要で、手軽に始められることがウォーキングのメリットですが、毎日続けるのはなかなか難しいもの。雨の日や体調が悪い日など、いったん休んだことをきっかけに「毎日はとても続けられない」とウォーキングそのものをあきらめてしまう人もいるでしょう。
ところがインターバル速歩は速歩き3分+ゆっくり歩き3分を1セットとして1日5セット、自分の好きなタイミングで週に4回やればOK。週末にまとめて4回やっても効果は変わりません。
「買い物に出かけるついで、出勤の往復時など、何かのついでにやっても大丈夫。自分の生活リズムやその週のスケジュールに合わせて、できるときにやればいいのがインターバル速歩のよいところです」
と能勢先生。
インターバル速歩のやり方は次回、くわしく説明しますが、ポイントは、速歩き=自分にとってちょっとキツイ運動をする時間のあとに、ゆっくり歩き=呼吸を整えてリセットする時間を作ること。この繰り返しで運動が苦手な人、体力がない人でもラクに実践することができるのです。
「日本式ウォーキング」として、 海外のメディアも大注目
実はこの歩き方、「日本式ウォーキング」として現在、海外でも大きな注目を浴びています。
「NHKの国際放送で取材していただき、『Medical Frontiers』という30分ほどの番組で紹介されました。科学的なエビデンスがあるとその効果を説明してくれたおかげで、ワシントンポスト紙などメディアで取り上げられ、カリフォルニア大学、シンシナティ大学などの研究者にも注目されました。
またオーストラリアに住んでいる健康インストラクターの方が著名なインフルエンサーだったそうで。その方がSNSで取り上げてくれたことで、いわゆるバズったようです」
放送から最初の1週間のダウンロード件数が50万件を超えて、これは新記録だといわれたそうです。
海外でここまで話題となった理由はいくつか考えられそうです。
「アメリカに住んでいる記者の方に言われたのですが、1日1万歩や8000歩なんてとても歩けない。でも30分でいいならできる——。そういうところが受けたのかもしれませんね」
また「日本式」というネーミングも海外で大きな注目を浴びた理由ではないか、と能勢先生は考えています。
「日本食、つまり和食は栄養バランスがよくてヘルシー、日本は世界でも有数の長寿国、日本製品は高品質など、海外では“日本”ブランドにいいイメージを持つ人が少なくないと思うのです。その日本人が考案したウォーキング法というのも海外の人の興味を誘ったのでしょう」
日本式ウォーキング、japaneseウォーキングだと胸を張って言える研究結果を続々、紹介してきましょう。
