50代からの韓国旅。懐かしい市場と“東洋のナポリ”統営へ—映画『最後のピクニック』の舞台・南海も散歩
海の幸の宝庫! 毎日通いたくなる統営の市場
韓国の嫁、姑と聞くと厳しい印象があるかと思いますが、最近は随分と良好な関係が築けるようになってきています。かく言う私も、結婚後や産後間もないときは義実家のある統営への帰省が苦痛で仕方なかったのですが、ここ数年は私自身が大人になったこと、義理の姉が結婚したことでシオモニ(義母)の関心がそちらにいったことなどが重なり、かなりラクになりました。
統営と言ったら、韓国では“東洋のナポリ”という別名があるほど、海辺の街並みがきれいなことで知られています。けれど、私としてはやはり市場がイチ押し。海の幸が抜群においしい町です。
ただ、統営は港町特有で方言がキツイので、市場での交渉は難易度が高め。私はシオモニの影に隠れ、あれが欲しい、おまけ欲しいと伝えるだけでした。これは韓国人も同じで、「ソウルの人がこうして市場に来てもうまくできないだろう」とシオモニ。
食材を買うだけでなく、食事も楽しめるのが市場のいいところ。入り口付近の観光客でにぎわうお店ではなく、シアボジ(義父)おすすめのシレギグッ(干し大根の味噌汁)のお店に行きました。辛い韓国料理もいいですが、やはり日本人は味噌を食べると気持ちが落ち着くもの。派手さはありませんが、滋味深い味でシレギグッは大好きです。
ソウルからはバスで5時間弱、釜山からも2時間弱かかるのでなかなか海外旅行客が行くには難易度が高めですが、南海や統営は昔ながらの風景が未だに色濃く残っていて懐かしい気持ちになれるはず。流行最先端なものが集まるソウルも楽しいですが、年を重ねると、こうした異国の田舎町が恋しく感じられます。また次回帰省した際は、違う風景をお届けしたいと思います。
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