記事ランキング マンガ 連載・特集

50代からの韓国旅。懐かしい市場と“東洋のナポリ”統営へ—映画『最後のピクニック』の舞台・南海も散歩

公開日

更新日

鈴木ちひろ

海の幸の宝庫! 毎日通いたくなる統営の市場

韓国の嫁、姑と聞くと厳しい印象があるかと思いますが、最近は随分と良好な関係が築けるようになってきています。かく言う私も、結婚後や産後間もないときは義実家のある統営への帰省が苦痛で仕方なかったのですが、ここ数年は私自身が大人になったこと、義理の姉が結婚したことでシオモニ(義母)の関心がそちらにいったことなどが重なり、かなりラクになりました。

統営と言ったら、韓国では“東洋のナポリ”という別名があるほど、海辺の街並みがきれいなことで知られています。けれど、私としてはやはり市場がイチ押し。海の幸が抜群においしい町です。

50代からの韓国旅。懐かしい市場と“東洋のナポリ”統営へ—映画『最後のピクニック』の舞台・南海も散歩(画像8)

朝早くから開いている魚市場。ソウルでは鮮度のいい魚がなかなか買えないので、近くにこうした市場があることがとてもうらやましいです。

50代からの韓国旅。懐かしい市場と“東洋のナポリ”統営へ—映画『最後のピクニック』の舞台・南海も散歩(画像10)

値段ももちろんリーズナブル。そして、いろいろおまけをしてくれるのも市場ならではです。また、内臓などをその場で取ってくれるのも主婦としては嬉しい限り。

ただ、統営は港町特有で方言がキツイので、市場での交渉は難易度が高め。私はシオモニの影に隠れ、あれが欲しい、おまけ欲しいと伝えるだけでした。これは韓国人も同じで、「ソウルの人がこうして市場に来てもうまくできないだろう」とシオモニ。

50代からの韓国旅。懐かしい市場と“東洋のナポリ”統営へ—映画『最後のピクニック』の舞台・南海も散歩(画像11)

統営は乾物でも有名。昆布、イワシ、ひじき、エビ、イカなど、さまざまな乾物が並びます。

50代からの韓国旅。懐かしい市場と“東洋のナポリ”統営へ—映画『最後のピクニック』の舞台・南海も散歩(画像12)

こちらは野菜のコーナー。カラフルなパラソルが韓国らしさ満点です。

50代からの韓国旅。懐かしい市場と“東洋のナポリ”統営へ—映画『最後のピクニック』の舞台・南海も散歩(画像13)

大量の豆モヤシを発見。お店のハルモニが丁寧にひとつずつ根っこを取っていました。

食材を買うだけでなく、食事も楽しめるのが市場のいいところ。入り口付近の観光客でにぎわうお店ではなく、シアボジ(義父)おすすめのシレギグッ(干し大根の味噌汁)のお店に行きました。辛い韓国料理もいいですが、やはり日本人は味噌を食べると気持ちが落ち着くもの。派手さはありませんが、滋味深い味でシレギグッは大好きです。

50代からの韓国旅。懐かしい市場と“東洋のナポリ”統営へ—映画『最後のピクニック』の舞台・南海も散歩(画像14)

たくさんのおかずもセットで6000ウォン。やはりソウルで食べるより格安です。隣の席では朝からアジョッシたちがマッコリ片手に宴会をしていました。ストレスが無さそうで何よりです。

50代からの韓国旅。懐かしい市場と“東洋のナポリ”統営へ—映画『最後のピクニック』の舞台・南海も散歩(画像15)

こちらは統営名物の忠武キンパッ。昔、漁師が船旅にキンパッを持って行くと傷んでしまうため、握り飯と具を別々にしたのが由来だそう。イカとオデンの辛和え、大根キムチと一緒に食べます。

50代からの韓国旅。懐かしい市場と“東洋のナポリ”統営へ—映画『最後のピクニック』の舞台・南海も散歩(画像16)

統営にはさまざまな忠武キンパッのお店がありますが、元祖というか、メニューを開発したのはこの「トゥンボハルメキムパッチッ」。繁盛期は行列必至の人気店です。写真の1人前で7000ウォン。10年前は4500ウォンだったので、かなり値段が上がりました。

ソウルからはバスで5時間弱、釜山からも2時間弱かかるのでなかなか海外旅行客が行くには難易度が高めですが、南海や統営は昔ながらの風景が未だに色濃く残っていて懐かしい気持ちになれるはず。流行最先端なものが集まるソウルも楽しいですが、年を重ねると、こうした異国の田舎町が恋しく感じられます。また次回帰省した際は、違う風景をお届けしたいと思います。

▼あわせて読みたい▼

>>【50代以上におすすめの韓国】建築がおもしろい! 聖水にできたグロウ・ソンスや水原のスターフィールドは見る価値大 >>50代からの韓国旅におすすめ!本場で味わうエゴマの麺料理とスイーツ。美容と健康に◎ >>【2025年最新版】ソウル観光の魅力!北村韓屋村で雑貨屋巡り&絶品かき氷体験
画面トップへ移動