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「生成AIは間違うこともある」が前提。60代から始める【生成AI】上手なつきあい方とは?

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ゆうゆう編集部

最近よく耳にする「生成AI」という言葉。ただの「AI」とは違うの?? ここでは、生成AIの使いこなしに挑戦した主婦・中ちゃん(65歳)のストーリーを紹介します。(全3記事中、3記事目)

▼1記事目はこちら▼

>>65歳・主婦が【ChatGPT】を活用して驚き! 生成AIで3日分の献立から実生活の悩みまで解決

中ちゃん

主婦歴40年。夫とふたり暮らしだが、最近、夕飯メニューを考えるのがおっくうになってきた。

坂本真樹先生

国立大学法人電気通信大学副学長。東京大学大学院博士課程修了。感性に着目した生成AIおよび分析系AIの開発と応用の専門家……と、中ちゃんが聞いてもさっぱりわからないご経歴の、気さくでラブリーな先生です。

【中ちゃん不安】私、生成AIを使いこなせるのかな?

専門性の高い分野ほどでっちあげのリスクが

中ちゃん(以下、中) さっき、知らないはずのお店の情報を答える、とおっしゃいましたよね。ウソをつくんですか?
坂本先生(以下、坂) まあ、ね(苦笑)。別に悪意があってやってるわけじゃなくてね。「とにかく何か答えてあげなきゃ」という感じかな。
 はた迷惑なヤツだなぁ~。
 ネット検索をすると、「この情報は間違ってる!」というのがありますよね。生成AIは、そういう誤情報も学習しています。チャッピーみたいに、最新情報を学習していないケースもある。
 ふーん。ネタ元が間違ってることもあるわけか。
 生成AIは、言葉のパターンを予測してもっともらしい文章を作ります。検索結果の解釈を間違うこともあるし、存在しないデータをでっちあげてそれらしい回答にしちゃうこともあるんです。
 信用できないじゃない!
 生成AIは間違うこともある、というのを前提に使うことですね。心配なら複数の情報源にあたる。本や公式サイトなどで裏をとります。特に数字や統計、歴史的事実、医療、法律、金融関係なんかは要注意ね。専門性の高い分野ほど、間違える可能性が高まります。
 すごいすごいと思ってたけど、ダメな部分もあるんですね。
 中ちゃんがまったく知らないことやできないことを聞くのは、リスクが大きいの。イベントの企画書を作るのは自分でもできるけど時間を節約したいからたたき台を作ってもらう、みたいな使い方がおすすめです。そして、自分の違和感を無視しないこと。変だと思ったら調べ直す。回答があいまいすぎる・断定的すぎる、なんていうのも注意が必要です。
 あー、人間関係でもありますね。「この人は話を盛りがちだから、差し引いて聞いとこう」とか。

聞いて聞いて聞きまくるのが、うまく使うコツ

 生成AIをうまく使うコツは、たくさん質問をすることなの。
 というと?
 回答が出たら「その情報の根拠は?」「出典は?」と聞く。そして質問は具体的にする。自宅の食材で夕飯メニューを考えてほしいなら、「3日分」「洋風と和風をバランスよく」というように条件をつける。提案が出たら、「生野菜のメニューを加えて」「30分以内に準備したい」などと追加で聞いていきましょう。そうすると、どんどん自分が知りたい答えに近づきます
 変な感覚なんですけど、チャッピーに遠慮しちゃうんですよ。一生懸命考えてくれたのにしつこくてごめんね、とか(笑)。
 ふんわりした質問ほど、「それらしいウソ」がまざりやすいの。条件をつけて絞り込んでいくほうがチャッピーとしてはありがたいんだ、と考えてみて。
 人と話していると、「その答えじゃ満足できない」ってはっきり言いにくいじゃないですか。生成AIとのおつき合いでは、その遠慮が無用ってことですね。
 そうそう。どんどん攻める。
 それ、意外と訓練が必要かも。自分の要求をきっぱり&的確に伝えるって、結構難しいです。
 チャッピーは「もう知らない!」って怒ったりしないから、試行錯誤しながらじょうずにつき合ってくださいね。

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