高齢者は20代の2~3倍の明るさが必要!夜間の転倒を防ぐ照明の工夫を専門家がアドバイス
「高齢者は和室が落ち着く」——そんなイメージを持っていませんか? けれど、実はその“心地よさ”が思わぬ危険を招くことも! 高齢者の事故は自宅で起きることが多く、なかでも居室・寝室が最多だそうです。話題の新刊『親が75歳を過ぎたら知りたいことが全部のってる本』から抜粋してお届けします。第2回は、照明と家電の見直しです。
▼前回はこちら▼
>>親が75歳を過ぎたら知りたい「和室が実はキケン!?」の真実。4つのデメリットと改善策とは?
高齢者の事故現場で最も多いのは自宅です。
特に転倒事故は発生件数が多く要注意。
今回は、「照明」についてとりあげます。
年齢とともに視力は低下してきます。昼間は問題がなくても、夜にトイレや浴室に移動するときに足元が見えるかを確認し、必要に応じて照明を交換、追加しましょう。
照明や家電の見直しも忘れずに
夜、寝室からトイレまで安全に移動できるか
高齢になると身体、なかでも目の機能が低下します。そのため、高齢者は20代よりも2~3倍高い照度が必要といわれています。
夜にトイレに行く回数も増える世代ですから、夜の明かり事情も確認しておきましょう。
照明はふとんの中でもつけられるのか、廊下やキッチンは薄暗くないか、寝室からトイレまでの動線上につまずきそうなものはないかをチェックしましょう。
一方で、高齢になるとまぶしさに弱くなる人もいます。1カ所から強い光が出るよりも、フロアスタンド、卓上スタンドなど、間接照明を使って光を分散させることも大切です。
照明を見直すポイント
交換不要のLEDに
電球の交換のために踏み台に上るのは危険です。
親の家が蛍光灯なら、すぐにLED照明に切りかえましょう。
リモコンで光の色や強さを調整できる商品もあります。
階段や廊下にフットライトを
階段や廊下は、日中でも薄暗くなりがちです。
フットライトを設置すると、電気をつけるまでの間も足元を照らしてくれるので安心です。
コンセントに差し込むだけの人感センサーつきタイプがおすすめ。
人感センサーや明暗センサーつきを
人感センサーは人を感知すると点灯し、明暗センサーは暗さを感知すると点灯します。
暗い中で電気のスイッチや照明のリモコンを探す必要がありません。
