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【舘 ひろしさん×眞栄田郷敦さん】年齢差50歳!「芝居はね、上手くなったら ダメなんだよ」舘さんからもらった意外な言葉

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ゆうゆう編集部

芝居ではなく存在感で魅せる俳優に

初共演は24年公開の映画『ゴールデンカムイ』。二度目の共演を果たした今、出会いからその後の交流までをこう振り返る。

 僕は俳優にとって大事なのは目だと思っているのですが、眞栄田くんにはそんな目力の強さを感じました。
眞栄田 僕はただただ「カッコいいな」と思っていました。「こんな大人になれるかな」って。現場で僕ら世代が接しやすい空気感をつくってくださるのも、舘さんならではの魅力だなと思いました。
 僕のほうからお近づきになろうと、千葉真一さんのことを話題に出したりして(笑)。
眞栄田 食事にも誘っていただきました。
 食事の席で何を話したかは忘れちゃったけど。覚えてないでしょ?
眞栄田 僕は覚えていますよ。男としても役者としても、貴重なお話をいろいろ聞かせていただきました。
 役者としてといっても、僕が偉そうに言えることなんて何にもないし。
眞栄田 舘さんが渡哲也さんから、「芝居は上手くなるな」と言われたというお話が印象的でした。
 「西部警察」をやっていた頃かな。「お前最近、芝居が上手いけど、上手くなるな」って。芝居の上手・下手は関係なく、存在感で魅せる俳優であるためにはどうすればいいかということを渡さんが教えてくれたような気がします。その点、眞栄田くんは存在感がすごいから、これ以上、芝居が上手くなる必要はないと僕は思ってるわけ。
眞栄田 でも難しいですよね……。
 俳優ってすごく孤独で不安。自分が俳優としてやっていけるのか、将来が保証されていないわけだから。そうすると必ず「芝居を上手くなろう」とする。それで精神的には安定するかもしれないけれど、同時に大事なものを失くしていくような気がするんです。それよりも眞栄田くんはもっともっと遊んで、芝居以外のことをいっぱい吸収していくことで、その存在感はさらに大きくなると思うし、そうなってほしいなと個人的には思っています。
眞栄田 いや、ちょっと泣きそうです。僕もいつも不安ですから。
 眞栄田くんはおそらく、これから主演を張って作品を背負っていく人。そして、作品を背負ったときには芝居は何の役にも立たない。その人がもつ存在感や人生経験から生まれてくる魅力で、みんなをつなぎ止めていくのが主役だと僕は思っています。だからいっぱい遊んだほうがいいんだよ。
眞栄田 わかりました! いっぱい人生経験を積みたいと思います。

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