記事ランキング マンガ 連載・特集

【舘 ひろしさん×眞栄田郷敦さん】年齢差50歳!「芝居はね、上手くなったら ダメなんだよ」舘さんからもらった意外な言葉

公開日

更新日

ゆうゆう編集部

11月14日に全国公開となる映画『港のひかり』で主役を務める舘ひろしさんと、重要な役どころで共演している眞栄田郷敦さん。年の差50歳のお二人は、どんな思いでこの作品に臨んだのでしょう。さらにプライベートでの交流秘話まで、たっぷり語っていただきました。

舘 ひろし

衣装協力/ジョルジオ アルマーニ(ジョルジオ アルマーニ ジャパン☎03-6274-7070)

舘 ひろしさん 俳優

たち・ひろし●1950年、愛知県生まれ。
76年、映画『暴力教室』で俳優デビュー。ドラマ「あぶない刑事」で大ブレイク。2018年、主演した映画『終わった人』でモントリオール世界映画祭最優秀男優賞などを受賞。近年の出演作は映画『ヤクザと家族 The Family』『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』など。

眞栄田郷敦さん 俳優

まえだ・ごうどん●2000年、米・ロサンゼルス生まれ。
19年に俳優デビューし、21年『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』『東京リベンジャーズ』で日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞の石原裕次郎新人賞を受賞。出演作に映画『ブルーピリオド』、NHK連続テレビ小説「あんぱん」など。

監督との再タッグを熱望して映画が実現

ヤクザという過去を背負った孤独な男と、事故によって弱視という障がいを抱えた少年。出会うはずのない二人の人生が交わり、親子以上に離れた年の差を超えて心を通わせていく––––。10年以上にわたる友情と絆の物語を紡ぐのが、映画『港のひかり』。元ヤクザの漁師・三浦を舘ひろしさん、三浦を「おじさん」と慕う少年・幸太の成長した姿を眞栄田郷敦さんが演じる。

メガホンを取ったのは2024年、『正体』で日本アカデミー賞最優秀監督賞など数多くの映画賞を受賞した藤井道人監督。映像を担ったのは『鉄道員(ぽっぽや)』『劒岳(つるぎだけ) 点の記』などを手がけた日本を代表するキャメラマン・木村大作さんだ。

 21年公開の『ヤクザと家族 The Family』でご一緒して以来、僕はどうしてももう一度、藤井監督と作品をつくりたかった。何度も議論を重ねて、紆余曲折ありながら出来上がったのがこの脚本です。
眞栄田 そんな舘さんの思いがこもった脚本ですから、最初に読んだときは「面白い!」と。登場人物それぞれのキャラクターが本当に魅力的だなと思いました。
 そして、藤井監督がキャメラマンに指名したのが木村大作さん。大作さんの世界観に僕は場違いな気もしましたが、「黙ってやるしかないな」と覚悟を決めました。
眞栄田 ロケ地は主に能登半島の風情ある港。演じる自分の気持ちともマッチしていたし、大作さんの画と相まってより情緒に満ちた映像に仕上がっていると思います。

三浦は自分を犠牲にし、幸太に視力回復の手術を受けさせる。血のつながりはなくても「誰かのために生きる」、無償の愛を捧げぬく三浦の生き様に心が揺さぶられた。

 三浦は出会ったときから幸太を子どもではなく、ひとりの人間として見ていた……そう思いながら演じていました。そして三浦は幸太の中に自分自身を見て、幸太に自分を託すような気持ちだったんじゃないかな。タイトル『港のひかり』の“ひかり”は、三浦にとっては幸太だったという気がします。
眞栄田 幸太にとってもおじさんが“ひかり”だったと思います。互いの存在が互いにとっての“ひかり”だった、そう感じています。

画面トップへ移動