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抹茶ブームを後押し!山中漆器「chabako」監修者に聞いた、今「茶箱」が人気の理由

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ゆうゆうtime編集部

茶の湯とデザインが融合――“漆器の進化形”「chabako」

――今回、なぜオリジナルの「茶箱」を作ろうと思われたのですか?
私は旅行が趣味で、旅先でも自分のためにお茶を点てたり、誰かにふるまうことが多いので、茶箱を持っていくんです。ところが、お茶碗は陶磁器製、振り出しはガラス製などのことが多いですから、移動中の取り扱いには相当、気を使います。

――飛行機に乗るときは機内に持ち込むのですか?
もちろん手荷物です。さらに、頭上の荷物入れだと揺れたときに割れるんじゃないかと心配で、足元に置いて押さえたりしています。

――それは苦労しますね。
「割れないお道具があったらいいのに」と思っていたのですが、ある時、「漆器ならスーツケースに入れて預けられる」とひらめきました。

――なるほど。それが、監修された漆器の「chabako」につながるのですね。
数ある漆器ブランドの中で、石川県加賀市の山中漆器の老舗「我戸幹男商店」に製作を依頼したのはなぜですか?

「我戸幹男商店」の漆器は10年前ほど前から展示会などで拝見していますが、デザイン性の高さが群を抜いていて、「このブランドは絶対に来る!」と確信していました。外国に持っていくにも最適だと感じていました。

――海外でも人気が出そうなスタイリッシュなデザインですよね。
今、4代目がデザイナーと組んで次々と商品開発をし、国内外で数々のデザイン賞を受賞しています。

そうなんです。勢いのあるブランドで、茶箱を作るならここしかない、と。
そして、せっかく作るからには、どこの裏千家の先生にお出ししても恥ずかしくないものにしたい、と。
千利休が考案した「利休形」にデザイナーの感性を加え、我戸幹男商店らしさのあるオリジナル茶箱が作れたら、とイメージがどんどん膨らんでいったんです。

――モダンなビジュアルの正統派、ということですね。
茶箱を使った茶会は割と少なく、目にする機会があまりないので、この茶箱でお茶会をして、みなさんにお披露目し、注目してもらいたい。そこから茶道に関心を持ってもらえたらいいなと思っています。

――そんな斬新なchabakoの制作裏話、また海外から注目されている現状を、次回お聞きします。

▼石川先生が監修した茶箱の詳細はコチラ▼

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プロフィール

石川恭子 さん
いしかわ きょうこ●裏千家茶道歴35年以上。東京・恵比寿で茶道教室「光雲庵」を主宰。「茶箱」と「茶箱点前」を取り入れたクラスも開講中。


撮影/西花優希  取材・文/依田邦代



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