【50代からのひとりの楽しみ方】「ひとりは寂しい」から「ひとりを楽しむ」へ25年で女性のマインドが大変化!?
日本初の女性知事が大阪に誕生したのが2000年。雑誌『ゆうゆう』はこの年に産声をあげました。25年間に大きく変化した読者マインドの軌跡を振り返ります。
創刊から25年間、読者マインドが大変化!
「50代から私が主役」をキャッチフレーズに『ゆうゆう』第1号が刊行された当時、シニア女性向けの雑誌はほとんどありませんでした。けれど、更年期、年金の不安、子離れ、夫の定年、親の介護など、女性には50代以降もたくさんの難所が待ち構えています。まだインターネットが広く普及しておらず、SNSなんて影も形もなかった頃で、受け取る情報量は今よりずっと少なかったはず。シニア世代の女性の声を発信する『ゆうゆう』は、大きな共感をもって迎えられました。
女性はひとりで行動すべきではないという時代
そんな『ゆうゆう』で最初の大ヒットとなったのが「ひとり上手になりませんか」という企画です(2002年9月号)。このときのアンケートによれば、ひとりで喫茶店に行ける人は65%、映画を観に行ける人は41%、ひとり旅をする人は24%でした。
ひとりで行動しない理由は「夫が家にいるから」「寂しい、人目が気になる」「何となくこわい」など。そして、意外なほど多かったのが「女性がひとりで行動するべきではない」という意見でした。よき娘・よき妻・よき母であれとしつけられた世代ならではの価値観なのかもしれません。
でもみんな、本当は「ひとり上手」になりたかったんです。その証拠に、「ひとり」をテーマにした企画は毎回大人気でした。そうして、やがて少しずつ読者の反応に変化が出てきたのです。
2002年9月号より
ひとりで映画館に行くのは怖い。痴漢がいるとイヤだし治安が心配。
変な男に誘惑されるんじゃないか? (62歳)
↑映画館で誘惑されるとは、何とも時代を感じさせるコメント。でもこの頃は、こういう女性も珍しくなかったようです。
2003年6月号
20歳を過ぎた娘たちから「自分から動かなければ自立できないよ」と言われます。
そのうち、朗読や合唱サークルに行ってみようかな……。(52歳)
