血糖値上昇を抑えるスーパーフードとは?50代から始めたい【老けない食べ方の新常識#4】
ヨーグルトの「ホエイ」が膵臓への負担を軽くする
さらに、ヨーグルトにはもう一つ、老化予防によい理由があります。
ヨーグルトには、乳酸菌がつくり出す「ホエイ」という液体が含まれます。ヨーグルトを冷蔵庫に入れておくと透明な液体が浮いてきますが、あの液体がホエイです。
ホエイを摂取すると、「インクレチン」というホルモンが腸で分泌されます。このインクレチンには、インスリンの分泌を刺激する作用があるのです。
ただ、食後高血糖が起こった際にも、大量のインスリンが一気に分泌されます。では、インクレチンの作用によるインスリン分泌と、食後高血糖によるインスリン分泌では、何が違うのでしょうか。
最大の違いは、「タイミング」と「負担」です。
インクレチンによるインスリン分泌は、血糖値が急上昇する前に、体が「準備」として穏やかに分泌する自然な反応です。少量で穏やかな分泌なので、脂肪をため込むほど強い作用ではありません。
むしろ、血糖値の急上昇を抑えて膵臓への負担を軽くし、結果的に肥満や糖尿病のリスクを下げる働きをします。
一方、食後高血糖の際には、膵臓が急激な変化に対応するために、大量のインスリンを慌てて出している状態です。この慌てた対応が繰り返し続くと、膵臓に大きな負担がかかり、徐々にインスリンの効き目が悪くなる「インスリン抵抗性」を招くリスクが高まるのです。そのことがゆくゆくは糖代謝の低下を起こし、糖尿病へとつながっていくリスクを高めます。
目安は1回、100〜200g
では、ヨーグルトは、どのくらいの量を食べるとよいでしょうか。
1回の摂取量の目安は、100~200gです。ヨーグルトは、一般的な家庭用サイズで1パック約400g入っていますから、4分の1から2分の1の量になります。大事なのは、無糖のプレーンヨーグルトであること。ホエイも一緒に食べること。
なお、加糖タイプでは効果を得られないので注意しましょう。
▼あわせて読みたい▼
>>コンビニランチの正解「半分だけよりも1パックすべて食べたほうが、健康的!」という一品とは?【老けない食べ方の新常識#3】 >>老けないうどんの食べ方。正解は素うどん、サラダうどん、温玉うどん、どれ?【老けない食べ方の新常識#2】 >>「牛丼」と「ただの白飯」血糖値を上げにくいのはどっち?吉野家との共同研究に驚き!【老けない食べ方の新常識#1】※この記事は『最新科学でわかった 老けない食べ方の新常識』八木雅之著(三笠書房)の内容をWEB掲載のために再編集しています。
最新科学でわかった 老けない食べ方の新常識
八木雅之著
三笠書房刊
「糖化は老化」という言葉の生みの親であり、「糖化ストレス研究」のパイオニアである著者が、「老けない食べ方」の新常識を初公開! アルデヒド対策に唯一効果のある最強の食べ方を紹介します。
※詳細は以下のボタンへ
