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元気に歩ける人がやっている「3つの習慣」とは?60代を超えても足の健康は回復できる!

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ゆうゆう編集部

「60歳からでも歩きやすい足に再生することは可能です」と断言する村井峻悟さん。ただし、一度変形してしまった関節は元に戻らないため、変形する前の早期介入が重要だと語ります。今回は、具体的な改善方法と日常でできるセルフケアについて詳しく教えていただきました。

PROFILE
村井峻悟さん・足と歩行のクリニック荻窪院院長
整形外科専門医として大学病院や関連病院で経験を積んだ後、アメリカの足病医(Podiatrist)という専門領域に出会い、日本では細分化されている足の総合的な診療を目指して開業。「歩けない人をなくしたい」をコンセプトに、足と歩行の包括的な治療を提供している。

健康寿命を延ばす3つの習慣

村井さんが読者に伝えたい「今日からできる3つの習慣」は、歩くこと、筋力をつけること、栄養状態を良くすることだ。
まず歩くことについては、1日7500歩が一つの基準となっている。
「日本の研究結果では、1日平均7500歩程度が目安とされています。ただし、筋力が落ちた状態で急にたくさん歩くのは逆効果です。今年は万博で歩きすぎて足底腱膜炎になった方が非常に多かったんですよ。徐々に徐々に筋力をつけていくのが一番です」
筋力トレーニングについては、特に重要な4つのポイントがある。
「膝を支える筋肉、足裏のアーチが下がらないようにする足裏のトレーニング、アキレス腱の柔軟性、そして後脛骨筋の筋力です。この後脛骨筋は足の内くるぶしの方にあって、ここの筋力が落ちるとアーチががくんと落ちてしまいます」
トレーニングの頻度について村井さんは、1回20秒から30秒程度で1日1〜2セット、お風呂上がりに行うことを推奨している。
「筋力がつくには大体3か月かかります。お風呂上がりが一番体が温まっていて筋肉もほぐれている状態なので、やりやすいと思います」

意外に見落とされがちな栄養の重要性

3つ目の栄養状態については、特に痩せ型で運動熱心な人に注意を促している。
「すごく痩せ型の方で、めちゃめちゃ頑張って歩いている方がいらっしゃるのですが、そもそも痩せているのでつく筋肉がないんです。タンパク質がない状態だと、逆に筋肉を壊していくことになってしまいます」
筋肉にはタンパク質、骨にはビタミンDとカルシウムが重要だという。
「『私はとても頑張っているんです』とおっしゃる方でも、骨密度がすごく低いことがあります。肉、魚、乳製品でタンパク質を、お魚やキノコでビタミンDやカルシウムを摂取することが大切です」

足浴と保湿で血流改善と早期発見

日常ケアとして村井さんが勧めるのが足浴だ。これには血流改善と自分の足を観察する両方の効果がある。
「保湿も含めて、冷えや血流を保つという意味で足浴は効果的です。炭酸の入浴剤が入っている方がより効果が高いですね。自分の足を見るということも大切で、特に糖尿病の方はなおさらです」

靴とインソールの正しい選び方

足の健康を守るために、靴とインソールの選び方も重要だ。村井さんは具体的なポイントを挙げる。
「中敷きが外れる靴は、中敷きを外して足に合わせてほしいんです。靴に足を合わせるのではなく、中敷きの上に足を乗せて体重をかけて、横幅がぴったり収まっているか確認してください」
また、紐靴の重要性も強調する。
「朝と夕方では足のサイズが違うので、その時の足に合わせて紐で調整していただいた方がいいですね。スリップオンタイプもありますが、ちゃんと紐で調整できるタイプを選んでほしいです」
インソールについては、市販品と医療機関で作製するものとでは大きく異なるという。
「市販のものは、ある程度の硬さがあってアーチのサポートがついているものが良いでしょう。ただし、扁平足の方がハイアーチ用のインソールを履くと絶対に痛くて履けません。医療機関で作る場合は、体重をかけた状態の足のレントゲンのアーチの高さや横幅、タコの位置などを考慮して個別に作製します」
室内履きについても、介護シューズという選択肢を提案している。
「家でも裸足を避けてほしいんです。裸足はかかとへの圧がすごく高くなってしまいますし、足がどちらにも倒れてしまいます。徳武産業さんの『あゆみシューズ』などがおすすめです」

足は全身の健康の土台

村井さんは、足の健康が全身に与える影響についても語る。
「足は家の土台と同じです。土台が傾いているとその上は全部傾きます。外反母趾になるくらい傾いている方は膝も内側に入ってしまうので、変形性膝関節症のリスクも高くなります」
膝の痛みで来院された患者でも、実は足に問題があるケースが多いという。
「膝の痛みで来られた方でも、足を見ると外反母趾の変形があることが多いんです。どちらが先かという問題はありますが、両方に介入しないと根本的な解決になりません」
最後に村井さんは、患者からよく聞く言葉を紹介してくれた。
「『ちゃんと見てもらえるなら、もっと早くに来ればよかった』とおっしゃる方が多いんです。足の健康は早期発見、早期治療が何より大切です」

60歳からでも遅くない。正しい知識と適切な治療で、いくつになっても歩ける体を維持することは可能なのだ。

写真/ピクスタ イラスト/足立有加

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