「さしすせそ」より先に酢を入れる!?減塩しながら旨みを引き出す新常識
「一瞬で臭いが消えました!」
岩間 臭いのマスキング効果もすごいですよね。ぶり1切れにつき小さじ1ほどの酢を振りかけるだけで、一瞬で臭いが消えます。
前橋 アルカリ性の臭いを、酸性の酢が中和するからですね。
それから、ぬめりの成分のひとつであるタンパク質を凝固させるので、洗い流しやすくもなります。ほんの少しで効果があるのが酢の力です。
醤油という調味料は確かに香り豊かでおいしい。ただ、塩分が鬼門です。使いすぎには気をつけなければなりません。その点、酢はいくら使っても大丈夫なのがいいですね。
岩間 本では、素材に対して使う酢の量は、だいたい小さじ1〜2なんです。
酢の使い方には可能性がある
前橋 5ml程度ということですよね。15ml(大さじ1)を1日に摂ると体に効果があるという研究結果は出ていますが、この量を一度に摂ろうとすると酸味がきつい。
岩間 「酸っぱいのが苦手」と言われてしまいます。
前橋 だから、そこが塩梅なのですよね。醤油にはないものを酢で与えて甘さを足せばいい。たとえば甘酒に酢を入れるとおいしいですよ。
岩間 酢の活用の幅、広いですね! 酢の使い方にはまだまだ可能性があるということですね。
新刊『お酢推すレシピ』では、ハンバーグやカレー、肉じゃがといった家庭でよく作られるレシピをたくさん掲載しました。これらを参考に、VSSの順を意識してぜひいろいろ使ってみていただきたいです。
お話を伺ったのは
東京農業大学 応用生物科学部 醸造科学科 教授
前橋健二さん
専門は農芸化学。博士。日本の調味料研究の第一人者。発酵における微生物と成分変化、発酵調味料、味の解析や味覚の仕組みなど、「発酵」と「味」について多方面から科学的にアプローチしている。著書に『「にごり酢」だけの免疫生活』(青春出版社)など多数。
ビネガー・発酵料理研究家/酢醸造所サポーター
岩間明子さん
お酢の魅力に目覚め、歯科衛生士として働きながら、お酢レシピの発信や、全国のお酢蔵を訪ね歩く「お酢旅」を続ける。お酢にハマるあまり、東京農業大学応用生物科学部醸造科学科の研究生となり、前橋教授に師事。『お酢推すレシピ』(主婦の友社)は初著書。
取材協力:東京農業大学
撮影:佐山裕子(主婦の友社)
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お酢推すレシピ
岩間明子著
主婦の友社刊
365日お酢料理を食べる岩間明子さん。お酢が好きすぎて、お酢の推し活で全国をかけめぐっています。「お酢のよさを伝えたい!」。そんな思いをこめて、誰でも気軽にお酢を取り入れられるレシピを考えてくれました。
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