腸は年齢とともにどう変わる?便秘が増える理由と腸を若返らせる3つのポイント
栄養や水分を吸収し、不要物を便として排出するとともに、細菌やウイルスから体を守る腸は、単なる消化器官だけでなく、免疫や神経をコントロールする、いわゆる司令塔のような存在。年齢とともに腸は、どのように変化するのでしょうか。
PROFILE
一般社団法人日本美腸協会
常務理事 山村康子さん
「一家に一人、美腸の専門家を育てる」をテーマに、食事や生活習慣、腸もみなどを通じた“腸活”の普及活動を行っています。セミナー監修や講演、メディア出演も多数。腸内環境を整えることで、心と体の健康を支える大切さを伝えている。
加齢による腸の2つの変化
腸は全身に影響を及ぼす臓器だからこそ、加齢で体に変化が起こると、どうしても腸の変化は避けられないと話すのは、日本美腸協会の山村康子さん。その変化は大きく二つあると言います。
「一つは腸の動きです。年齢を重ねると、だんだん活動量が減っていき、それに伴い筋肉も減っていきます。筋肉が減ると、便を押し出す力が弱まり、便秘になりやすくなるのです。もう一つは、腸の中身の変化です。年をとると腸内細菌のバランスが変化し、体によいとされる有用菌が減ってしまうこともわかっています」
そもそも腸の中には100兆個ともいわれる腸内細菌が生息し、全身のバランスを整えています。一般的に、体にプラスに働く「善玉菌」、反対にマイナスに働く「悪玉菌」、このどちらか優勢なほうに傾く「日和見菌」に分けられますが、最近では、体に役立つ働きをする菌として「有用菌」あるいは「有益菌」、その反対の菌として「有害菌」という分け方をするケースも増えています。
「これらの腸内細菌は、椅子とりゲームのようなもので、有用菌が減ると有害菌が席をとってしまう。ですから加齢によって有用菌が減り、有害菌が増えると、腸内細菌のバランスが乱れて、今までうまくいっていた調整がうまくいかなくなるのです」
体だけでなく、生活習慣の変化も大きいと山村さんは指摘します。
「昔は朝から焼肉に行けたのに、と言う人も多いように、年をとると、だんだん食べられなくなります。これは唾液や胃液など消化液が減り、消化する力が低下してしまうことが原因。また水も飲めなくなってしまう。これは喉の渇きを感じにくくなるのと、トイレを気にしてしまうことから生じていて、この水分不足が便秘につながることも少なくありません」
こうした体や生活習慣の変化から、便秘をはじめ、便が緩い、ガスが多い、お腹が張るといった悩みを持つ、ゆうゆう世代の女性が多いと言います。
腸の老化を防ぐ3つのポイント
では老化にストップをかけて、腸を若返らせるにはどうしたらよいのでしょうか。
「腸の内側と外側、両方から刺激を与えることが大切です。内側からの刺激は、まず食事です。食べなければ腸は動きませんので、腸によい食べ物を心がけて同時に、水分もしっかりとるようにします。外側から必要なのは、筋肉による刺激、つまり運動です。すでにウォーキングなどを習慣にしていらっしゃる方も多いでしょうが、とてもいいですね。さらに大切なのは、生活リズムを整えること。特に腸にとって、朝はゴールデンタイム。朝時間を整えると、腸が元気になります」
ゆうゆう世代の腸活のカギは「食事」「運動」「生活リズム」の3つなのです。
