【アフター更年期】に心がけてとりたい食品。2位はパセリ、では1位は?
パセリももっともっと活用したい
続いて、アフター更年期に積極的にとりたい食品は、パセリ。メインのそえものに使われて、食べ残されがちなパセリですが、じつは、アフター更年期の不調を整える栄養の宝庫です。
免疫力を高めるビタミンCをはじめ、疲労回復に役立つビタミンB1、皮膚や粘膜の健康を保つビタミンB2、老化を防ぐビタミンEと、ビタミン群を豊富に含んでいます。
さらに、貧血予防に不可欠な鉄、骨の成分となるカルシウム、血圧を下げるマグネシウムなどのミネラル、便通を整える食物繊維も多い優等生。
パセリは簡単に育てられるのも魅力です。キッチンの窓辺にパセリをひと鉢、置いておくと、スープやサラダ、肉ダネにまぜるなど、いつでもサッと使えて便利です。
パセリと類似の成分が豊富なバジルやセージなどは、アメリカの国立がん研究所ががん予防食品として挙げているハーブです。パセリとともにこまめに使いたいものですね。
パセリをはじめとする緑黄色野菜には、植物が害虫や紫外線から自らを守るためのフィトケミカルと呼ばれる健康成分も多く含まれます。
ブロッコリーの緑(ルテイン)、にんじんやかぼちゃのオレンジ(ベータカロテン)、トマトの赤(リコピン)などもフィトケミカル。こういった色素成分は抗酸化力が強いことで知られていて、体内で活性酸素を防ぎ、免疫力をアップしてくれます。
ブルーベリーのアントシアニン、緑茶のカテキン、玉ねぎのフラボノイドなど、野菜や果物に含まれるポリフェノールも抗酸化物質です。毎日彩りよく食卓にとりいれて、健康維持に役立てたいものですね。
体重を8で割った数のコップの水が必要
さて、食品ではありませんが、アフター更年期の方が日ごろから注意を払いたいのが、水分の摂取です。
人間の体の約7割は、水分でできているといいます。水分のとり方が足りないと、疲れやすくなって活動性が落ちていきます。さらに、肥満や発熱、尿路結石、尿路感染症などさまざまなトラブルにつながります。
水分には、尿や便とともに体の不要物を排出して、デトックスするという大切な役割もあります。ですから、体内の水分が不足すると、尿や便が出にくくなり、体に毒素がたまってトラブルの原因になってしまうのです。
体の保水力が落ちてくるアフター更年期は、脱水しやすくなります。意識して水分をとるように心がけましょう。
とはいえ、水分をとり過ぎるのも問題。過剰な水分摂取は、腎臓に余計な負担をかけてしまいます。
適切な水分量の目安は、1日に⒈5〜2L程度。体重によって異なります。体重を8で割った数のコップの水が必要と覚えておきましょう。コップ1杯は200ml前後。体重が56Kgの人なら、コップ7杯分、⒈4L前後の水分量が適量です。
体に不可欠な水分といっても、食事中にがぶ飲みすると、消化活動に差し支えます。食事中はコップ半分程度にとどめて、食後15分後に飲むようにしましょう。
水分とるならぬるま湯がベスト
水分の吸収がいちばんいいのは、ぬるま湯です。
体温との温度差がありすぎる冷たい飲み物は、アフター更年期の胃腸の負担になってしまいます。胃がキューッと収縮して、おなかを壊す人もいるほど。胃腸にやさしく、体を冷やさないのは、人肌くらいの温度です。
ぬるま湯なんて、味気なくてちょっと……という場合は、レモンで味と香りをつけて飲んでみては? 口の中がリフレッシュします。
麦茶なら沸かしたあとで自然に冷ます、または、冷蔵庫から出しておいて常温に近づけてから飲みましょう。
スポーツドリンクは吸収しやすいので悪くないのですが、砂糖が多く含まれているので要注意です。
市販の経口補水液は、体液に近い組成になっていて吸収されやすいので、熱中症対策や高齢者の水分補給にも向いています。ドラッグストアなどで購入できます。
コーヒーを飲んだら水分補給を
ほっと一息つけるリラックスタイムは、コーヒー、紅茶、緑茶、それぞれ好みがあります。これらの飲み物にはどれもカフェインが含まれています。カフェインには脂肪を燃やす働きがありますが、過度の摂取は胃腸を荒らすおそれがあるため、飲み過ぎには注意を。覚醒作用があるので、カフェインの感受性が強い人は、夕方以降は飲まないほうがよいでしょう。
また、カフェインには利尿作用があります。体内でビタミン・ミネラルを破壊して脱水症状を引き起こすこともあります。コーヒーや紅茶で水分補給しているつもりでも、じつは脱水になっているかもしれません。
コーヒーや紅茶を飲んだときは、同じ量の水またはぬるま湯を飲んで、脱水を防ぎましょう。ビタミンやミネラルを含む食品も多めにとるといいでしょう。
コーヒーがさまざまな生活習慣病を予防するという研究も世界じゅうで行われ発表されています。飲む時間や量を上手に調整して、コーヒータイムを楽しんでくださいね。
※この記事は『アフター更年期からの不調を治す50の習慣』浜中聡子(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。
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