普通の会社員が老後資金も見据え「年間200万円も貯めたワケ」その暮らしの知恵をのぞき見
会社員として働くかたわら、なるべくゴミを出さないゼロウェイストな暮らしをインスタグラムで発信して、約16万人のフォロワーを持つ、野村蘭さん。ものを大切にして、新たに買わないようにしたら、自分でもびっくりするほどお金が貯まり始めたといいます。環境のためにも、自分のためにも、身の回りのものを一度、見直してみたいですね。ものを使い捨てにしない、野村さんの家計管理のヒントを紹介しましょう。
目次
野村蘭さん(会社員)
年齢:40代
同居家族:夫、娘(10代) ※長女(10代)は留学中
住まい:マンション(賃貸)
私の家計管理|節約でなくエコを意識する暮らし。200万円貯めた年もあります
約4年前から、なるべくゴミを出さないサステナブルな生活を心がけています。きっかけは、『ゼロ・ウェイスト・ホーム』という本。ものを捨てることが環境に多大な影響を与えていることに大きな衝撃を受けました。
生活用品は使い捨てでなく、繰り返し使用できる商品を選びます。できる限りものを長く大切に使い、新たに買わないようにしていたら自分でもビックリするほどお金が貯まり始めたんです。
それまでは買っては捨て、買っては捨ての繰り返し。ゴミになるものばかりを買っていたのだと気づいてからは、気軽に買い物できなくなりました。
何か必要になっても、まずは家にあるもので代用。以前は車も所有していましたが、週末の買い物くらいにしか使っていないと気づいて手放すことに。ガソリン代や駐車場代、税金など相当な維持費がかかっていたので大きなコストダウンです。
今は必要なときだけカーシェアリングサービスを利用しており、不便に感じたことはありません。ちょっとした心がけや見直しを行うことで、何かを我慢することなく年間200万円貯蓄できた年もあります。
サステナブルライフが定着した今はそれほど大幅な支出減になっていませんが、無駄遣いはかなりおさえられていると思います。環境にやさしい暮らしは子どもが成長し気持ちに少しゆとりが生まれたからこそできたこと。これからもできる範囲で、暮らしの変化に対応しながら継続していきたいと考えています。
使い捨てにしない暮らし
歯ブラシはヘッド交換できるタイプを愛用
プラスチックの使い捨て歯ブラシを使うことに抵抗を感じるようになりました。ヘッド交換式歯ブラシ、サ・レ・ド ミューは、ブラシの部分のみ取り替えることができてエコ。替えブラシも1つ130円ほどなので、一般的な歯ブラシと比べても安くすみます。
ビニール傘はパーツを交換して長く使います
破れてしまったら捨てるしかなかったビニール傘も、探せば修理可能なタイプがありました。THEというブランドの傘、THE UMBRELLAはビニール生地の交換が可能。骨組みが壊れなければずっと使い続けることができます。
毎日必要なコットンは洗って繰り返し使います
以前は消耗品として使い捨てが当たり前だったコットン。今はオーガニックコットンで作られた布製パフを使っています。小さなことですが、ドラッグストアでの出費減につながっているはず。知人からプレゼントされたものを使っています。
ラップフィルムは使わず、みつろうラップで代用
マイ箸持参で飲食代金が割引になる店舗を利用
ジップつき袋をやめ、シリコン製の密封袋にシフト
食の工夫|特売に頼るよりも、買ったものを無駄にせず最後まで使いきること
冷蔵庫を小さくしたら、買う量も出費も減りました
食材を安く買っても、使いきれず腐らせてしまったらそれは無駄遣いになります。いかにして使いきるか、冷蔵庫の中はこまめにチェック。
冷蔵庫は単身世帯のような小さめサイズに変えました。物理的にものが入らないので、買いすぎることも自然となくなりました。調味料は味にこだわって選びますが、洗って再利用できる環境にやさしい瓶の商品を買っています。
野菜は袋入りでなく、使う予定があるぶんだけ購入
野菜はできるだけ有機のものを選び、月に1度は農家さんに宅配を頼んでいます。スーパーで買うときはプラスチック袋入りでなく、バラ売りの野菜を買うように意識。使う予定がある数に絞って買うので、食材ロスも自然と減りました。