私らしく生きる 50代からの大人世代へ

人気記事ランキング 連載・特集

「年金が3階建てor2階建てor遺族年金受給者」で、家計管理は変わる!?今と将来のためのチェックポイントを解説

公開日

更新日

ゆうゆう編集部

「年金生活になったら、今の家計を見直すだけでは安心できません」と警告するのは、ファイナンシャル・プランナーの畠中雅子さん。そこで、タイプの違う3世帯の年金家計を診断。「年金が3階建て」「年金が2階建て」「遺族年金受給」の3世帯。今も将来も安心できる家計にするためのチェックポイントを伝授します!

年金が「3階建て」のA家 円安の今、海外旅行や外食の習慣が家計にひびきそう

A家の家族構成 

元大手自動車メーカー勤めの夫(70歳)と、元OLである妻(65歳)
同居 娘(33歳・OL・業務委託) 
※息子(37歳)は独立済み、孫2人

A家の家計メモ
・夫は海外勤務経験もあり、役職も経験。
・元同僚のAさんは出産で退職、夫の海外赴任に家族で同行した。コロナ禍前は海外旅行が趣味で毎年行ったが、今は国内旅行や外食、お取り寄せが楽しみ。
・夫の趣味はゴルフ。節約が苦手で、今の生活を楽しみたいが、月の赤字が気になっている。
・老後資金は2800万円あるが、投資で増やしたいと検討中。

特別支出の予算を決め、 貯蓄の目減りを抑えよう

年金収入が夫婦で月約31万円、貯蓄2800万円と一見余裕があるA家。が、「毎月の赤字に加え、旅行費などの表にない特別支出も多く、赤字は年80万~90万円はありそう。妻が90代になる頃、貯蓄が底をつくかも」と畠中さんの評価は厳しい。

小遣いと食費を見直す

貯蓄の目減りを抑えるために、まず赤字を解消しよう。「小遣いは夫婦計で月収の1割が原則。夫婦で話し合って、5万円から3万円に減らしましょう。お取り寄せは月1回と決め、食費も1万円減らして」

特別支出の予算を決める

膨らんだ特別支出を引き締めるには、予算立てが必要。「特別支出の予算は、『貯蓄総額-予備費(高齢期の医療費や介護費)÷妻が100歳になるまでの年齢』で計算します。リフォームなどを予定しているなら、その分も引きます」。仮に予備費が800万円とすると、年間の特別支出の予算は2000万円÷35年=約57万円。「旅行やゴルフの費用は、この中から予算を決めて楽しんで」

貯金簿®️で貯蓄の推移を確認

貯蓄の内訳をリストにした貯金簿®️を作り、3カ月に一度、残高チェックを。「貯蓄の減り具合がわかるので、そのペースで今後も大丈夫か検討できます。減り方が早すぎるときは、出費を見直すと安心です」

貯蓄2000万円台なら投資は×

投資に興味があるA家だが、「投資の基本は、失敗しても生活が困らない余裕資金で行うこと。資金に余裕がないのに始めると、焦って失敗しがちです。月々の家計も赤字ですし、やらないほうが無難です」。

この記事の執筆者

PICK UP 編集部ピックアップ