地肌の悩みからウイッグまで。「薄毛の治療は何歳まで可能?」知らないと損する髪の毛Q&A
クレアージュ エイジングケアクリニック総院長の浜中聡子先生にうかがう、マチュア世代の女性のための美髪レクチャー。最終回の第6回は、女性のお悩みのなかでよくある質問にお答えしていきます。実はよくわかっていなかった薄毛治療の基本のこと、ウイッグのことなど、知っていると得する最新事情を解説します。
Q 薄毛の治療は何歳ぐらいまで、可能でしょうか?
A 治療は早めにスタートしたい! 変化を感じたら医療機関に相談を
薄毛の治療に年齢制限はありません。自分が気になったときが治療の始めどきなので、70代、80代で治療をスタートしてもかまいません。でも「治療効果を得る」という意味でいうと、早めの相談ほどよいと言えます。
薄毛がうんと進んだ状態よりも、少ししか進んでいない状態のほうが、軽い治療ですむことが多く、一般的に治療の効果も安定しやすいのです。
誰もが、加齢とともに代謝が悪くなったり血流が低下したりすることで毛根の反応が鈍くなる、髪質が悪化する、薄毛や抜け毛が進行しやすくなります。でも「髪の悩みで病院まで行くのは……」とためらう方も少なくありません。ためらったり迷ったりしている間も、薄毛や抜け毛はジワジワと進んでいきます。
髪が細くなった、うねるようになった、抜け毛が増えたなど、少しでも髪の変化を感じたら、髪の悩みを専門にしている医療機関に相談するとよいでしょう。
自分一人で悩んでいても、薄毛の悩みは改善しません。また「薄毛になった」と気にし出すと、そこにばかり目がいき、気持ちが暗くなってしまいます。でも「自分では気になっていても、客観的に、医学的に診て、まだ積極的な治療は必要がない」「育毛剤を使うより、生活習慣の見直しをしたほうがよい」などというケースもあります。
自分の髪の悩みに治療が必要なのかどうか、専門家に判断してもらうという意味でも、早めに一度受診しておくと安心でしょう。
Q 薄毛治療を受けるなら、どんなクリニックを選べばいい?
A 治療法や費用をきちんと公開しているところを選ぶのが基本です
加齢に伴う薄毛、抜け毛は保険診療ではなく、自費診療になります。そのため費用はクリニックによって、まちまち。まずホームページなどで、そのクリニックが髪の悩みに対してどんな治療を行っているのか、その料金はいくらなのかが明確に表示されているところを選ぶのが基本です。
内服薬や外用薬を使った治療の場合、かかる料金にさほど大きな差はないでしょう。ただ注意してほしいのが、薬のセット販売です。
薬は頭皮や体調など、そのときどきの状態や経過によって処方していくのが理想です。「まとめて1年分購入すると、安くなる」というような勧め方をするクリニックは要注意。「ちょっとおかしいかも」と感じたら断る、別のクリニックに相談するなど、賢く対応しましょう。
頭皮に栄養や有効成分を注入するメソセラピーは高額で、ある程度継続しなければ効果を実感できない治療です。また効果を実感できる人もいれば、残念ながら「お金と時間をつぎ込んだけれど、効果がなかった」という人もいます。
薄毛の治療は家計を圧迫しない程度にすることが大切です。